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君を見つけた




「いくとこねーなら、俺たちとあそぼーよ。」

「きみ、可愛いからなんでもかってあげちゃうよ」

『やめて、ください。』

なんで、こんなことになってるんだろ。私は両親に追い出された。私の家庭は父と母と可愛い可愛いなんでもできて私にないものをもっていて両親から溺愛されてる私の姉。小さい時からなにかと母と父は私と姉を比べていた。比べることによって私の出来損ないを姉に見せつけてこうはなるな。と口説いていた。私だって自分の容姿からなにからなにまで姉とは正反対なのは知ってる。けど私だって愛されてると思ってた。でもそれは勘違いだったのかもしれない。私は愛されちゃいけない。そう思って14年間生きてきた。卒なくなんでも、こなしてきた。でも、その日常は母と父の一言であっという間に終わった。その日は最近不調もあって期末テストと被ってなかなか思った点数が出なくてまた母にどなされると思いながら家に帰った。案の定結果が記してある紙を渡すと目の前でビリビリと割かれてしまった。

「あなたにもううんざり。」

すぐに出ていって、かえってこないで、実子と思われたくない。なんであなたはそんなに可愛くないの。お姉ちゃんは、あんなにいい子で可愛いくて、あなたを生んだのが間違いだったのね。こんなに息も吸わずに話せる物だろうか。普段から言われ慣れてるせいか、なんとも思わなかった。でも、なぜか今回は今まで言われたことがなかった出ていっての言葉。もうこの家に居ちゃいけないんだな。そう思って部屋に戻り大事なものだけカバンに詰め込みそっと家を出た。こういうのって普通は泣いたり思い出に慕ったりするんだーな。でも、この家にはなんの未練もないし、思い出に慕ったりする思い出するなくて、けど、涙がでてきて。思い出がないことに涙がでたんじゃない思い出すら、未練すらなくて泣いたの。どこへ行こう。今日泊めてねって、頼む友達すらいやしない。14年間の私の人生ってなんだったろう。はぁと深いため息をつきながら、ぷらぷらと歩き出す。きゃははと前から高校生達があるいてくる。その中心には姉がいた。気付いたら走ってその場から離れるように逃げさっていた。後ろを振り向きもう姉の姿が見えなくなると走りをやめようと徐々にスピードを遅めるとガラの悪い人達とぶつかったのだ。


「いくとこねーなら、俺たちとあそぼーよ。」

「きみ、可愛いからなんでもかってあげちゃうよ」

『やめて、ください。』

ドスドスと音が聞こえた瞬間男たちは嗚咽を漏らしながら地面に倒れ込んだ。背中にはシンプルでデザインが凝ってるナイフが何十本と刺さっていた。つー、と背中からながれる血は鮮やかな色で綺麗だなって見惚れてた。ふふと血を触って月の明かりに照らしてみた。きらきらと月の光で反射してほんとに綺麗。はは、あはは。なぜか楽しさがこみ上げてくる。いつの間にか男たちは背中から流れる血で血だまりが出来ていた。力が抜けきっている男の体を精一杯向こうへ押しやると血だまりに両手をつけた。きらきらきらきら。あぁきれい。ほんとに綺麗。私とは正反対。

「おまえ、いかれてんな。」

心地よい声の持ち主の方へ顔を向ける。そこにはまたまた月の光できらきらとしてる美しいティアラを頭に乗せた男の子だった。ボーダーをベースにしたファッションはとてもにあっていた。細いなあ。私となんか大違い。

『私、友達いないの。』

「は?」

『友達、なってくれない?』


例えばさ、と男の子は話を続けた。例えばもしお前と王子が友達になるとするだろ?なんかメリットもねぇじゃん?顎に手を当て頭を傾げる。確かに友達になったとしてもこのティアラさんにはなんのメリットもない。ましてや、このティアラさんは、ここにくたばってる男たちをやった犯人。なにより証拠に手にはあのデザインよナイフが握られていた。それにしてもあのナイフよりも指が細くていいなあっと思いずっと見ていた。

「ししっ、きいてんの?」

『あ、ごめん。
確かにメリットはないけど…』

まー、もう帰るわ。とティアラさんは歩いてゆく。どうしたらいいか分からなかったが少し距離をとり、ついていくことにした。ティアラさんはブラブラと並盛の街を行先もないかの様にただ歩いている。角を曲がるとそこにはもうティアラさんの姿はなかった。きょろきょろと辺りを見回してみたけど、ティアラさんらしき人はもう居なかった。その日は漫画喫茶に泊まるしかないと思い行ってみたら未成年様はちょっと、っと言われ返された。忘れてた。私14歳だったんだ。まだまだ、子供の脳の私はその日公園に泊まろうと思い、寒い中ベンチの上で足を伸ばし、さびしくなんかない。そうつぶやいて眠ってしまった。



20150719