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けど、心は繋がっているのです。




その日はアブ君の後ろを黙ってついていって無事に寝室にたどりついた。ミシェルは私を心配していて、罪悪感でたくさんだった。ああ、またミシェルに心配かけたんだなって。ありがとう、ミシェル。いつも私のためにいろいろと。そう伝えるとミシェルは美しく笑いそろそろおやすみなさいな。と私をベットに寝かせた。少し体が寒い。外に出すぎたせいかしら。目をつぶるとなかなか寝れなかったけど気づいたら朝になっていた。ベットを抜け出しクローゼットを開ける。そこにはわたしの制服はなかった。ミシェルが起きるのをまってミシェルにわたしの制服知らない?と聞いてみても知らないわ。でも確かに昨日はちゃんとクローゼットにかけたわよね。と考えてくれていたけど、結局制服は見つからないままだった。明日は休みだし先生に話をしてダイアゴンで制服見繕ってもらうから。と言うとミシェルはそう。気をつけてね。と言ってくれた。その日は特別な許可をもらい私服のまま授業にでた。みんなにちらちら見られて恥ずかしいなと考えながら羊皮紙に羽ペンで移す。ちらりと遠くにいるリー君をみると、リー君はこちらを向いて目が合った。どきんと痛む胸をこらえつつリー君と目を話さなかった。やっと授業が終わり、次は変身学かー!と隣を通る生徒を見つめていた。気づけば教室にはわたしは1人でふと我に帰り教科書をまとめて席を立つ。「名前」すごく懐かしい声が私を呼ぶ。『リー君…』「名前、ごめんね。」『なぜ、謝るの。』「僕は、君を傷つけてる。」『でも、理由があるんでしょ?』「………」『リー君、私ね。ずっと待ってるから…』振り返るのが、リー君の顔を見るのが怖くて怖くて後ろを振り向けないから、リー君がどんな顔をしているのかわからない。「これを、持ってて。」後ろから手になにかを握らされていきなり暖かい温もりがわたしの背中全体を覆う。あぁ、懐かしい安心できる匂いだな。「まってて、名前」『ずっと、まってるよ』わたしの横を通って教室をでるリー君の横顔はなんだか安心していて、泣いてるようだった。思い出したかの様に手に握らされたものをみると、なんの変哲もない至ってシンプルなコンパクトミラーだった。パカっと開いてもただブサイクな私がゆらゆらと写ってるだけだった。でも持っててって言われたし…。私服のポケットにそれを入れるとなんだか気分を良くなって笑顔になった。


20150831