ドン・コルネオの屋敷
「オーディションの参加者だな。階段を上がって一番奥の部屋だ。あまりうろちょろするんじゃないぞ」
推薦状を手に入れたあたしたちは3人揃ってドン・コルネオの屋敷の中に入る事が出来た。
レズリーだけはクラウドの女装に気が付いたらしく、入り口で「正気か?」と言われたけど推薦状を持っているのならと通してくれた。
男なのを知ってて目を瞑ってくれるんだ。
それに、どうなっても知らないぞって言ってくれた。
そういうのを見てると、やっぱりレズリーだけは他の手下の人とは違うのかもしれないと思った。
「奥の部屋って、あれかな?」
「ああ」
屋敷の中に入り、言われた部屋を探す。
階段を上がって、一番奥の部屋。
中に入ってみれば、そこはなんだか物置の様な…ごちゃっとした薄暗い部屋だった。
「え、ここ…?」
あたしは積み重なった段ボールに触れながら辺りを見渡した。
…一応、こう、待合室みたいなのを想像してたんだけど。
客間っていうかさ。
だって仮にもお嫁さんになるかもしれない人を通すところでしょ?
なんとなく不信感を覚える。
しかもその瞬間、背後から急にバタンッという音がした。
「えっ」
慌てて振り返る。
すると今入ってきた扉が勝手に動いて閉じてしまっていた。
え、なんか今の閉じ方不自然だった様な…。
自然にゆっくり元の位置に戻るって感じじゃなくて、機械的に無理矢理閉じたような感じ。
「この甘い香り、何?」
その時、エアリスがそう言った。
甘い…香り…?
そう言われてスン…と鼻で空気を吸ってみる。
確かに甘ったるい変なにおいがした。
「なんか、ボーっとするような…」
「ガスだ!」
少しぼんやりとしたエアリスの口調。
それを聞いたクラウドがガスだと叫んだ。
…って。
「え!ガス!?」
これガス!?
あたしはヒッと慌てて鼻と口を押えた。
「一度出るぞ!」
クラウドは今閉まった扉に手を伸ばした。
だけどカチャカチャという音が響くだけでまったく開く気配が無い。
え!と、閉じ込められた…!?
それならさっき不自然な閉まり方をしたのにも納得がいく。
いや、んなこと納得してる場合じゃないけど!
クラウドは「クソッ」と開かぬ扉をドンッと叩いた。
「はあ…クラウド…ナマエ…」
「エアリス…!」
「くっ…」
一番早くにニオイに気が付いたからか、最初に異変が出たのはエアリスだった。
もしかしたらエアリスの近くに噴出口があったのかもしれない。
エアリスはぐったりと傍にあったテーブルにもたれ掛かった。
けど、それからそう大差なくあたしやクラウドにも異変が現れ始める。
あ…まずいかも…。
なんか、頭…くらくらする…。
「…クラ…ウド…あたし、も…」
「ナマエっ…う…」
あたしもへた…とその場に座り込んでしまった。
それを見たクラウドは傍に駆け寄ってきてくれて、支えるように肩に手を置いてくれた。
だけど、その手には力が無い。
目の前にいるクラウドも、もう立ってはいられないようだった。
「あらら、どうしました?体調が優れませんか?いけませんねえ」
その時、閉じていたはずの扉が開いて男がふたり部屋に入ってきた。
そのうちのひとりは見た事がある様な…。
この人…確か七番街でバレットのこと嗅ぎまわってた人…。
コルネオの、手下だったんだ…。
でも、そう考えようとしても頭が上手く回らない。
男ふたりはガスマスクをしている。
やっぱり…罠…。
そう気が付いたところでもう遅い。
あたしたちには抵抗する力が残っていなかった。
「控室までご案内しますのでそちらでお休みください」
「それでは移動しますよ」
控室って、どこ連れて行く気だ。
男達に腕を掴まれる。
「しかし、今回は良い嫁さんが集まったな」
へらへらと笑う男の声がぼんやりと響いてくる。
ああ、なんかムカつく…こんなんじゃなかったら、ブッ飛ばしてやるのに…。
最後に覚えてるのは、そう思った事だけ。
あとはもうぼんやりして、夢かうつつか意識が曖昧。
その次にあたしの記憶が繋がるのは。
「ナマエ!ナマエ!ねえ、起きて!ナマエ!」
誰かに呼ばれる声。女の人の声だ。
肩を揺らされている。
この声…ティファ…?
少しずつ意識が戻ってくる。
ティファ…。ティファの声だ。
それがはっきりと分かった時、あたしは眠りから覚めるみたいにゆっくり瞼を開いた。
「あ!ナマエ!良かった!」
「ティファ…、って、ティファ!!やっと見つけた!!」
「わっ!」
目を覚まして、こちらを心配そうに覗きこんでいたティファの顔が映る。
それを見たあたしは完全に覚醒した。そして記憶もちゃんと繋がった。
そうだ!あたしたちガス吸わされて気を失って、ここ、コルネオの屋敷だよね!?
思い出して、そしてやっと再会することが出来たティファに思わず抱き着いた。
だってここまで結構苦労したじゃんか!!
「ティファー!もうっ、やっと会えたー!あああ…会いたかったよー…」
「え、ええと…?あ、ありがとう…?」
抱き着いてひとり再会を喜ぶあたしにティファはちょっと困惑していた。
いやいや!でもこれどう考えても感動の再会だから!!
なんだかホッとして「はー…」と息をついた。
だけどそこで気が付く。
いや、全然ホッとしてる場合じゃねえ!!!
クラウドとエアリス!!!
ふたりを思い出したあたしはティファにふたりのこと聞いた。
「ねえ、ティファ!あたしの他に誰か…!」
「あ、うん、ナマエがここに連れてこられたときにね、あとふたり一緒に担ぎ込まれてきたの」
どうやらティファもそのことをあたしに言いたかったらしい。
ティファはちらりと二方向に目を向ける。
そこにはぐったりと気を失い倒れているクラウドとエアリスの姿があった。
良かった…ふたりともいる。
どうやら別室に連れていかれたりしたわけではないらしい。
あたし自身がもうピンピンしてるから吸わされたガスも毒性のあるものではなさそうだ。
「突然この部屋に3人が運ばれてきて、その中にナマエがいたからビックリしちゃった。知り合いはナマエだけだったから、とりあえずナマエに声掛けてたんだけど…」
「え…あたし、だけ?」
そう言われて首を傾げる。
確かにエアリスとティファは面識がないだろう。
でもクラウドは…。
そう思った時、ティファは次に近い位置にいたクラウドに声をかけ始めた。
「あの、起きて、起きてください」
声を掛けながら、優しくクラウドの肩を揺らすティファ。
敬語…。
その姿を見て気が付いた。
あっ!ティファ気づいてない!?
「う、うう…」
しばらくするとクラウドが軽く呻いた。
はっ!こ、これは…もしかしたらめちゃくちゃ面白いものが見られるのでは…!
あたしはちょっとドキドキしながらティファの後ろでその様子を伺った。
するとゆっくり、クラウドの瞼が開いた。
「大丈夫ですか?」
クラウドの顔を覗き込み、声を掛けるティファ。
目が覚めていきなり探していたティファの顔が見えてクラウドは驚いた事だろう。
彼はティファも驚く勢いでガバッと上半身を起こした。
「ティファ!!!」
「わっ、はい…?」
「無事か?」
「う、うん…」
「そうか…」
ティファの無事を確認できたクラウドはホッとしたように表情を和らげていた。
一方で、見知らぬ女性にいきなり名前呼ばれて心配されたティファは困惑している様子。
あ、もう…本当無理…。
あたしは口元を押さえ、肩を震わせ必死に笑いを堪えていた。
けどその時、クラウドはティファの傍にいるあたしにも気が付いて声を掛けてくれた。
「!、ナマエ…!大丈夫か?体、なんともないか?」
ガスを吸ったから気にかけてくれたのだろう。
ああ、うん、返事を返さないと。
笑いを堪えていたあたしは落ち着くように「ふう…」と息を吐く。
そして笑顔を作り、こくんと頷いて見せた。
「うん、大丈夫!なんともないよ!」
「そうか…それなら良かった」
クラウドはまたホッとしていた。良い人だ。
しかし、そんなあたしとクラウドのやり取りを見てまたティファは困惑していた。
ナマエの知り合い?そんな疑問が顔に書いてある。
あ、ダメだ…本当笑いそう…。
するとティファは再びクラウドの方に視線を向ける。
「えーっと…」
ナマエの知り合い。でも自分の事も知っているような口ぶりの女性。
ティファはじっとクラウドを見て…、そして遂にハッとしたようだった。
「もしかして、クラウド!?お化粧してる!?その格好!!」
「感想はいらない他に方法が無かった」
目の前にいる女の子の格好をしたクラウド。
気が付いたティファが驚くと、余計な事を言われる前にとクラウドが言葉を制した。めっちゃ早口だった。
その瞬間、あたしにも限界が来た。
「ぷっ…あ、あははははっ!やっと気づいた!はー、もうおっかしい!クラウドもめっちゃ早口!あははは!!もう、はっ…お、お腹痛い…!」
「…笑いすぎだっ!」
クラウドに怒られた。
いやでも無理…だってずっと我慢してたんだもん。
堰が切れたようにあたしはひーひー笑ってしまった。
すると、そんな風に騒いでいたからかエアリスも目を覚ました。
あたしとクラウドはハッとしてエアリスの元へ駆け寄った。
「エアリス!」
「大丈夫か?」
「うん、ちょっとふらふらするけど…」
クラウドはエアリスの手を掴んで立ち上がらせる。
あたしはエアリスの顔色を見た。うん、エアリスも具合、大丈夫そう。
とりあえず全員無事。
バラバラにもならなかったし、その点はひとまず安心した。
「あっ!こんにちは、ティファ!」
「こんにちは…?」
「私、エアリス。クラウドとナマエの友達。一緒に、ティファを助けに来たの」
「あ、ありがとう」
起き上がったエアリスはティファの存在に気が付くと嬉しそうに駆け寄って行った。
エアリスはティファに早く会ってみたいって言っていた。
あたしとクラウドは知っているのに自分だけわからないからとずっと気になっていたらしい。
ティファも最初はビックリしていたけどエアリスの持ち前の愛想の良さでわりとすぐに普通に話してた。
後で皆でお喋りとか出来たらいいな。
まあまだ気を緩めちゃ駄目なんだけどね。
「話は後だ。今すぐ出るぞ。ここは危険だ」
ティファを見つけたならもうこんなところに用はない。
ガスを吸わされたこともあって、クラウドは早く出るぞとあたしたちを促した。
「ダメ!まだ目的を果たしてない!」
でも部屋を出ようとしたクラウドをティファは呼び止めた。
目的…。そういえば、なんでティファはここにいるんだろう。
無理矢理連れて行かれて…って感じでは無かった気がする。
あたしはティファに聞いた。
「ねえ、ティファ。何でこんなヤバそーなお屋敷にいるの?」
「あ、うん…。あのね、クラウドと別れた後、七番街に戻ったら怪しい男たちがいて…。ほら、ナマエも話してくれたでしょ、バレットのこと嗅ぎまわってる男たちがいたって」
「え、ああ、うん」
「だから気になって調べたら…」
「コルネオの手先だったわけか」
ティファの話を聞き、あたしとクラウドは納得した。
七番街でクラウドと一緒にゴロツキを蹴散らした後、あたしはティファに怪しい男がバレットを探していたことを話しておいた。
きっとティファが見たその怪しい男達もそいつらと無関係ではないのだろう。
色々と繋がった。あいつらが言ってた神羅も一目置く人物っていうのはコルネオの事だったわけだ。
「アバランチのことを探ってたみたい。でも、それ以上は掴めなくて…。だから、直接コルネオに聞こうと…」
「無茶だ」
ティファがこの屋敷に乗り込んだ理由を聞き、クラウドは少しそれを咎めた。
それは心配するがゆえ。
確かに、こんな風に自分の身を危険にさらして単身で乗り込むのは無茶だなあとあたしも思った。
「オーディションに通りさえすれば、コルネオとふたりきりになれるから。…行けると思ったんだけど、候補者は4人いるんだって。つまり、その中から選ばれないとこの計画も失敗。しかも通常候補者は3人なのに今回に限って4人に増えちゃったらしくて…」
ティファは溜息をついた。
でも、そこまで聞いてその話の全容が見えてきた。
コルネオのオーディション。候補者は4人。
しかも今回に限って一人増えたと。
「それなら心配ないよ?残りの3人って私達だもん!」
すると同じように状況がわかったであろうエアリスがあたしとクラウドの肩を叩きながらティファに笑いかけた。
そう。オーディションの候補者はここにいる4人で全員だ。
「ね!」とエアリスに言われ、あたしは頷いた。
そしてちらっとクラウドを見れば彼も嫌そうに「う…」と言いながらも渋々頷いていた。
「ほら、4人が仲間なら問題ないでしょ?」
「それはそうだけど…」
「ティファと、私と、ナマエと、クラウド。誰が選ばれても安心!ね、ナマエ!」
エアリスは笑ってあたしに聞いてきた。
まぁ、ここまで突っ込んどいて引く気は無いよね。
あたしも頷いた。
「うん、あたしはいいよ。ここまで来ちゃったからには手伝うよ。あとあと面倒ごとが起きても嫌だしね。それがティファの安全に繋がるなら喜んで!」
「ナマエ…」
にいっとティファに笑った。
アバランチの事ではあるけど、変な輩が嗅ぎまわって危害を加えてくるつもりなら防げるに越したことはない。
例えば、アジトがバレてどうにかされたらとかたまったもんじゃないもん。
これが友達の身を守る事に繋がるなら手伝いたい。それは素直な本音だ。
うん、此処まで突っ込んで知らんぷりする気はありませんとも。
エアリスが言うまでも無く、これは手伝う気満々だった。
というかエアリスはその辺見越して言っていた気がする。
「ナマエ、ありがと」
「いえいえ〜」
ティファはお礼を言ってくれた。
あたしもお気になさらず〜って感じで返した。
まあ、あたしの事は良いんだ。
それよりもティファが一番気にしているのは本当に無関係であるエアリスの事だろう。
「でもエアリス、貴女を巻き込むわけにはいかない」
ティファはエアリスにそう言った。
ま、当然だよね。
ティファからすれば出会ったばかりのエアリスにそんなことは頼めないだろう。
でも、エアリスがあたしの心情を見越していたように、そんな心配するだけ無駄だと言う事をあたしやクラウドはもう知っていた。
「ティファ、残念。多分それ、エアリスに言っても無駄だと思う」
「ああ、そういう遠慮は、恐らく無駄だ」
「あ、ナマエとクラウド、私の事わかってきた!」
あたしとクラウドに無駄無駄言われてエアリスは嬉しそうに笑う。
ま、確かにもう結構色々とお互いの事はわかってきたよね。
あたしもエアリスと同じように笑い、クラウドは「はあ…」と息をついていた。
ともかく、この4人でどうにかなるのならやってやろうじゃないか。
こうしてあたしたちはティファの作戦を手伝うべく呼び出しがかかるのを待った。
「ねえ、クラウド、ここ変なモノいっぱいあるね。気持ち悪…」
「ああ、趣味が悪いな」
待っている間、あたしは暇つぶしがてら部屋にあるものを見ていた。
傍にクラウドがいたから、なんとなく話を振りながら。
その部屋には色々と怪しげなものが溢れていた。
檻とか、拘束するための椅子とか台とか…。
…拷問部屋か何かですか。
「…なんか、考えたところでロクな予想が浮かばないからやめよう。ティファとエアリスを見よう。目の保養、目の保養…」
「…何言ってるんだ」
「いやだって変なモノより綺麗で可愛いもの見てたいじゃん。誰だってそうでしょ」
あたしはエアリスとティファの方を見た。
うん、拷問器具とかより可愛い御嬢さん見てる方がいい。
でも実際、ドレスアップしてるのっていいよね。
その姿を見ているのは純粋に楽しかった。
だけど、お嫁さんのオーディションか…。
あたしはふと、今更な疑問を考えた。
「…オーディション、誰が選ばれるんだろう」
「さあな…」
いや、今更だけどその辺考えてなかったなって。
うーん…と少し考えこむ。
するとその時、クラウドがじっとこちらを見ている事に気が付いた。
え、なんだろう。ドレス、汚れちゃったりしたかな…?
見た感じ目立った汚れは無さそうだけど。
でも、そう見られると気恥ずかしさのメーターが上昇していくわけで。
「あ、あの…どうかした…?なんか、やっぱり変?」
「え、あ…わ、悪い…。いや、変じゃ…」
「まあ、綺麗なドレスだよね。でも着られてる感凄いと言うか…。とりあえずこんなドレス貴重だ〜って吹っ切れたけど、やっぱ慣れてなさ過ぎてそわそわするよなあ…。てことで、出来ればあんまこっち見ないで欲しいです」
「…あんたがそれを言うか」
「確かに!あはは、すみませーん」
クラウドにじとっと目を細められた。確かにそりゃもっともだ。
さっき散々クラウドのこと見まくってたくせにね。そりゃてめぇどの口が言ってんだってもんである。
うーん、でもね、やっぱあんまりこう見られなくないと言うのは本音なわけで。
「ティファとエアリスマジで綺麗だなぁ…だから余計ダメージあるんだけど。ねえ、わかる?この切なさ!しかもクラウドもめっちゃ可愛いし!ほんと可愛いねクラウド!」
「おい…」
どさくさにまた可愛いって言ったら怒られた。
だってねえ、クラウドもふたりに引けを取らないほど素敵ですもの。
はーやれやれーってね。
「…戦闘とかは自信満々なくせに、なんで今はそんなに自信ないんだ」
「え?」
「あんたは十分…」
クラウドはそう言いかけて、止まった。
途切れた言葉に顔を見上げる。
するとクラウドはちょっと気まずそうな、そんな顔をして目を揺らしていた。
あんたは…十分?
その続き…クラウドは、何を言おうとしたのだろう。
…あたし、何を考えてる?
その答えを探すと、なんだか都合のいい言葉を浮かべそうで。
互いに何も言わず、数秒の間。
するとそんな時、部屋のスピーカーのようなものから男の声が響いてきた。
「はい、皆さん!まだ頭がボーっとしていると思いますが、オーディションを始めます!左手の扉の先に階段があるので上がって来てくださ〜い!」
それは待っていたオーディション開始の呼び出しだった。
さっきの部屋同様、この部屋も出られないように鍵がかけられていた。
でもその呼び出しの直後、奥にある扉がガタンと音を立てて開いた。
「あっ」
「左手の扉…あれだな。…行くか」
「うん」
クラウドは歩き出す。あたしも頷く。
…話、ちょっと途中だったけど、でももうクラウドも言う気はなさそう。
あたしもクラウドに続いて歩き出し、エアリスやティファにも声をかけ、指示に従いその左の扉に向かった。
オーディション、ついに始まるんだな。
一体どんな感じなんだろう。
まったく予想が出来なくて不安もあるけど、でも皆がいるから大丈夫か。
そんな風に考えながら、あたしたちは扉の奥にあった階段を上っていった。
To be continued
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