ライトニング

「ライトさん」

「なんだ?」





グラン=パルスの大地。
私たちは交代で夜の見張り番を行っていた。

今は、私と彼女の番。

彼女はゆらめく焚火を見ながら私に問いかけた。





「ライトさん、前にライトニングって名前は光って消えて、何も残らないって言ってましたよね?」

「ああ…」





それは、私とホープと、彼女。
3人でパルムポルムの地下を歩いていた時に話した事。

親に貰った名前を捨てれば、子供じゃなくなる気がした。
そう思った私は常にライトニングの名を名乗ることを決めた。

けど、気付けばそれは…守るどころか、傷をつけるだけの…そんな名前の様に思えた。





「私は素敵だと思いますけどね。ライトニングって名前」

「なに?」





炎から目を移し、私の目を見て彼女は笑う。





「光って消える。上等じゃないですか?例え一瞬でも煌めくなんて、格好良いじゃないですか」

「一瞬でも…煌めく」

「はい。むしろ、ずーっと光りっぱなしなんて疲れますよ。だからパッ、と一度だけ。一度だけでも輝いて誇れる。それって素敵じゃありませんか?」





何を言っているのやら…。
そう思った。

でも、その反面。





「だから、私は好きですよ。ライトニングって言う名前。とっても素敵です」

「そうか…。…そうだな…。悪くは無いかもな」




そう思う自分もいた。



END


確かエクレールも稲妻って意味。
でもってエクレアの語源。

…なんか可愛くてカッコイイ。
さすがライトさん。(盲目)


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