チャイムが鳴って、授業が終わる。 その瞬間、あたしは魔導院を駆け抜けた。 目指すは赤い魔方陣。 飛ぶ先は勿論、決まってる。 そう、いざチョコボ牧場へ!! ふわふわの黄色い羽根。 つぶらな瞳に、愛らしい鳴き声。 思い出すだけで心の中が癒される。 待ってて愛しのチョコボたち! 彼らに会う為、今日もあたしは陣へ飛び込む。 「よ、と…!」 ワープして、辺りを見渡せば、そこはいつものチョコボ牧場。 いつも真っ先に目に入るのは、勿論ここのチョコボたち。 だけど今日は…何だか違った。 「…っ」 突然、衝撃が走った。 それはまるで、体中に電が落ちたような。 ただ、いつもの通り、チョコボ舎に近づいただけだった。 するとそこには誰かいた。 見慣れない金髪。 雷が落ちたのは、彼を見た瞬間だった。 「あ、あの!!」 「?」 思いきって声を掛ければ、振り向いてくれた。 美少女とも見間違いそう。 でも違う。れっきとした男の子。 綺麗な青色の瞳が、あたしの姿を映してる。 彼の瞳に、あたしがちゃんと映ってる。 それだけで、なんだかもう一杯だった。 「君は…、っ…!?」 「あのっ!!」 がしっと掴んだ彼の右手。 両手で握って、真っ直ぐ見つめる。 「あたし、ナマエって言います!あなたのことを好きになりました!」 友達によく言われる。 あんた、もうちょっと落ち着きなさいと。 でも、この気持ちは本物です。 To be continued prev next top |