パシリ

答えは簡単だ
はい分かりましたと言って
たこ焼きを買いに行けばとりあえず今日の宿題は30分とかからず終わるだろう。

屋上に立つ俺の目の前には小波がごろっと自分の2年間でボロボロになった鞄を枕にしてお昼寝タイムをとっていた。

なぁどうでも良いけどこの植物なに?

え ああ 僕のペット

ウネウネと動き屋上を動き回るそれを彼はサラッとペットと形容した自分に襲いかからないかと横目で見ながら
俺はまた問う

宿題これ教えて
たこ焼き



だからたこ焼き買って来てよっそしたらすぐに教えてやるよ


なんて奴だ俺をパシリにしてそう思いつつ
30分後には右手にほかほかのたこ焼きを携えて屋上に戻ってきているのだから俺のパシリ役は完全に体に染みついてきたようだ最悪だ

事の発端は軽い気持ちでこいつの宿題を写させてもらった事に始まる…
今では家に帰り家のドアを開けるかのごとく習慣になっている

因みにこいつが屋上で学校生活を送るきっかけになったのは3ヶ月前に担任兼服装指導の菱田に髪の毛が茶色いとキツく言われてだったらお前の視界の入らない所にいてやるよとか
わけのわからない反抗らしい
とりあえず頭良いし顔も良いし口は悪い為
菱田みたいな中年オヤジにはイラッとさせるものがあるんだろう

ああ 僕のたこ焼き!!
謎のペットがたこ焼きを食したようだ

[ 1/34 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -