一番近くて大嫌いな僕へ
飛び跳ねた恋路はぴくりと一つ鼓動する
僕を突き落とす君は銀河一美しく耀いていたね
愛を包み込んだ僕には虚実さえ遺されない
擬似恋愛よりゴールテープへ浮上
キミはおそろしく罪深い人間で在った
この殺意に名前を下さい
君を抉る腕はない
月の果樹園からキミの夜を守ろう
響く脳内でまたひとつ君が消えた
本題のない恋患い
僕が殺した神は此処から一番遠い浅瀬に沈んだ
醒めた愛情に慈しみの虚偽は必要か
優しい笑顔で小指を紅く染め上げて
君の大嫌いな僕は大好きな君から離れる事を望んだ
溢れた涙でキミが笑うよ
君の祈りが届くように僕の身体は翔ぶことを覚えた
差し伸べたこの手は誰を思って震えるのだろう
僕が元通りになるのは、君のためじゃないよ
手の内でぼろぼろに崩れた関係は誰にも戻せない
君が白雪姫になりたいのなら僕は魔女になって甘い林檎を食べさせてあげよう
ビニール袋いっぱいのそれは僕の幻想だったモノ
ねぇ、なぜ僕は包丁を握って君を睨み付けているのかしら
いらない欲望とありすぎた嫉妬は大好物な君を二つに引き千切った
天の邪鬼な僕にお別れを
甘い焔に包まれたい
綺麗な笑顔を握り潰した
二つの白に育まれた下界の吉兆
天国に上るよりも僕の小腸に下りてきた方が温かいに決まっている
勝手に愛して勝手に嫌って勝手に縺れて勝手に終わる
生臭い恋慕をはたして愛と呼んで善いのだろうか
優しい君ならば迷わず僕をフれるでしょう
あなたとわたしの胸より薄い関係
あなたの胃で僕は精一杯を喚いたけれどきっと誰も聞きやしない
君が僕を好きに成ったのは僕が君を好きに成った事よりずっと重大な事でありました

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