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「ぁぁああぁぁ…ぁっ!」
ガクガクと揺れるルークの硬く張り詰めた陰茎の根元を指で握る。達する事が出来なくなったルークは振り向いてユーリを見つめた
「な、で?」
「強いて言うなら、恋人の細やかな願いを聞いてくれないお坊っちゃんにお仕置き、かな」
腰を高く上げさせて、背後からピストンを始めた。嬌声を上げるルークだったが、嫌だとずっと口にする
「やだ、ユーリ…っ!」
拒絶される度に、胸がざわめく。そこまでしても言いたくないのかと
「こっち、嫌だ…ぁっ!顔、見たい!大、罪人…っ、の顔見たい…っ!」
泣き声で必死に言葉を紡ぐルークに、ユーリの頭も冷めてきた。強制して言わせる言葉ではなかったのに
ユーリは一端引き抜いて、ルークを仰向けにする。そして、顔を見て再度挿入した。すると、珍しくルークの腕がユーリの首に回される
「ぁぁ…ぁっ!ユーリ、ユーリ…っ!」
顔が見れなかったから、余計不安がらせていたようだ。そういえば背後からするのは初めてだったかもしれない
「悪かった、ルーク」
「…っ!バカ、ユーリ…っ」
耳まで真っ赤にして、ぎゅっと抱きついてくる。態度で示しているのだから、恥ずかしがり屋な恋人に言葉を求めるのは間違っていたようだ
落ち着かせようと、ルークの顔中に口付けをする
「一体、どうしたんだよ?大罪人らしくないっつーか…」
ルークの当然ちゃ当然な質問にユーリは苦笑する。感のいい人間なら分かりそうなものだが、目の前の恋人はこういう時は鈍感だから仕方ないか
「…嫉妬、だな」
「嫉妬ぉ!?」
んなバカな、と言いたげな表情するルークにユーリは心から心外だった
「んだよ、文句あるのか?」
そんなルークにちょっと意地悪したくて、円を描くように腰を動かす。いつもとは違う動きに、ルークは敏感に感じてしまった
「ひぁ…ぁっ!うご、くな…っ!」
「それは無理だって。んなに気持ちいいのにな」
止まらない動きに、ルークは翻弄されていた。泣かせてしまった分、目一杯気持ち良くさせたかった
だが、ルークはぐいっとユーリを引き寄せて耳元で口を開く
「愛してる、ユーリ…」
顔を朱色に染めたルーク。そんなルークにユーリは綻んだ
やっぱり、こいつには適わないと改めて思う。これが惚れた弱味、だな
「サンキュ。俺も愛してるぜ、ルーク」
ツンデレな恋人を、一晩中可愛がって、翌日怒らせて必死に宥めるユーリをあちこちで目撃された
END
彼のセリフシリーズ【横暴な彼のセリフ】より
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