黒子とバレンタイン

キャラメルを溶かしたような綺麗な髪が、ふわりと揺れる。僕が声を上げるより先に、彼女は僕に気づいてふわりとわらった。軽やかな足取りで近づいてくる彼女は、僕を見つけてくれる数少ない一人である。


「おはよう、黒子くん」
「おはようございます、栗屋さん」


ああ、そうだ、と彼女は呟いて、僕への挨拶もそこそこに持っていた紙袋をごそごそしはじめた。立ち去るべきなのかぼんやりと思案していると、はい、と手に軽い感触。


「昨日クラスのみんなに配るチョコレート買いに行ったときに、見つけて。黒子くんみたいに綺麗な色だなあって、思ったから」


他のみんなには買ってないから内緒だよ、と悪戯っこのように笑って、彼女はまた軽い足取りでどこかに行ってしまった。薄い青色をした、四角い箱。今日はバレンタインだった。


君の目に、僕はこんなに綺麗に映っているんですか。
そうからかえる程僕と彼女は親しくなくて、これはどういう意味なんだろうと考えこんでしまう自分がいて、つまりは、この頬の熱はそう簡単に冷めそうにはなかった。


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黒子初挑戦。ううむ。むつかしい。キャラが掴めない(笑)


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