12.神に祈る気持ち
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拝啓天国のお祖母ちゃん、お元気でしょうか。
私達は無事ダイナモバッジも手に入れ、111番道路を歩いている最中です。
『思ったんだけど結鈴って実は雨女じゃないの』

朋の言葉通り、穏やかな気候のはずの111番道路はあいにくの雨模様。

「流石にそれはないと思うのですが。この間の雨よりかは幾分かマシですし」
とはいえ地はぬかるみあまり足場はいいとは言えない状態だ。
方向音痴の私一人で歩かせるのが相当嫌なのか、朋を背中に乗せた昴が隣を歩いている、とても不機嫌そうに。

「あのー…昴?」

『………』
白い体躯が泥で汚れるのも構わず、ついでに私の呼びかけにも構わずスタスタ歩く我がパートナーに何か気に障ることでもしただろうかと首を捻る。

『結鈴ー!ぼさっと阿呆面晒してたら置いてくよー…昴が』

「うわっ、はい!」
今行きます、と走り出す。まるで私たちの旅路に何かが起こるかのように空には暗雲がたちこめていた。


 

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