じゃあ帰ろう
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合宿最終日。
昼食を食べ終えた俺達は荷物の整理をしていた。
「邑ー、後30分ぐらいしたら出発するから早めに荷物詰め込んどけって幸村が。」
「了解。
つーかもう終わったからついでに持ってってくれ」
「さて、俺もはよ荷物整理しんと」
潤斗が出て(逃げて)行ってから、もう一度ベッドにダイブする。
本当、あっという間に過ぎて行った。
うちの学校、田舎の公立中学校だったから合宿なんてしなかったしな。
潤斗も嬉しかったし、楽しかっただろうな…
「…また、来たいな」
もう本当に………
「この羽毛枕持って帰って良いかな?」
再度潤斗が呼びに来たから名残惜しいけど枕から離れた。
、来年も、君に愛に(あ、間違えた)会いに来るよ…
とりあえず、今年の誕生日は親に羽毛枕ねだろうと決めて部屋を出た。
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「邑、俺は自分の車で帰るから、くれぐれもバス酔いには気をつけろよ」
「ん、俺より帰り遅かったら母さんに言い付けるからな」
「それは勘弁してくれ…ι」
あ、そうそう。と父さんが荷物の中から取り出したのはケーキの箱。
「食べやすいスティックタイプにしたから良かったらバスで「今そんな気分じゃねぇから」皆で食べてくれ」
押し付けられた…!!
「それじゃあ、俺氷帝と四天宝寺にも渡して来るからもう行くな。」
「おう…」
何か話してる榊とオサムの所へ向かって行く父さんを見送って、俺もバスに乗り込む。
「さてと、酔い止め何錠飲むかな…」
頑張れ、俺。
バスに乗り込めば後は俺だけだったらしく、文句を言われた。
「遅ぇぞぃ邑!」
「うるせぇブ太、そんなテメェにこれをくれてやるよ」
さらに煩くなったブン太の頭の上にさっき押し付けられたケーキの箱を乗せる。
「これ何だ…… !!」
「俺と潤斗はいらねぇから分け合うなり何なりして処理してくれ。
ああ、返品は絶対に認めねぇ」
目を輝かてお礼を言って来るブン太を軽く流して、潤斗の隣に座った。
「邑、あれって浩二さんが作ったやつ?」
「ああ。今回はパウンドケーキだった。」
「…さてと、ブンちゃんが押し付けて来る前に寝るかの」
「ブ太なら全部食うだろ。
…あ、窓際交代してくんね?」
「ええよ。ふあ…」
どうにも父さんの作るスイーツは好きになれない…
あの見た目はプロ顔負けなのに味が美味くもまずくもない… むしろまずいスイーツ。
でも食えなくはないから不思議だ。
ちなみに潤斗は食べると十中八九腹を下すから苦手らしい。
「じゃあ皆出発するよ。
邑はさっさとその場所俺と交代しようか^^」
「だが断る」
ギャーギャー騒ぐ奴らを適当に流していれば、段々と睡魔が襲って来る。
今日はまだ気分が良かったから4錠にしたけど、やっぱり寝とくのが1番だな…
「潤斗、俺もう寝…もう寝てるしι」
すよすよと寝息をたてる潤斗を撫で、流れていく風景を見る。
明日から、また日常が始まる…
「おやすみ、潤斗」
最後にクシャッと撫でて、座席を少し倒して眠りに入る。
「んむぅ…ふぃ…よ…」
「………」
何だこの可愛い生物は!!
本格的な後書きを書くのは初めてですね。
長かった合宿編も打ち切り臭い終わり方ですがこれで終了です。
いやぁ長かった、疲れた←
こんなに時間が開いてしまって申し訳ありませんでした!!(土下座)
言い訳をしますと、銀猫の短編やら訳のわからない混合を書いてたり、体調崩してそのままテスト期間に入ってしまったり…
とりあえず「合宿編が終わったら〜」と考えていたネタは腐る程(大半は腐って忘れてるかも知れませんが)あるので、少しずつ載せられたらなと思います。
ここまで読んでくれてありがとうございました!!
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[mokuji]