幸村さんが空回りを始めました。
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「違うよ?!俺は丸いブ太に言っただけだよ!!」
「お、おお…ι」
潤斗に気が付いた幸村は、必死に弁解する。
潤斗にだけ
「(俺ヒデェ言われよう…ι)
ほらっ、早く行こうぜぃ!」
チャイムが鳴るまでまだ時間は有るが、ブン太の呼びかけに潤斗達は部室を出る。
(あ、潤斗はちゃんと体操服に着替えました。)
すでに平部員が準備を始めていたが、テニス部員である以上、手伝わない訳にはいかない。
「幸村ー、ボールのカゴの数は部活で使ってる時と同じでよか?」
「うん。あれくらいあれば大丈夫でしょ」
「そうじゃな。田中ー、カゴは部活ん時と一緒で良いらしいぜよー」
「いや、俺バスケ部だから知らねぇし!」
「そーだったっけのぉー」
トテトテと器具庫へ向かう潤斗を見送った後、幸村は真田とコートにネットを張る作業に戻る。
こめかみに少しばかり青筋を立てて
「ただでさえ俺達がテニス部以外とダブルスを組むって事にもちょっとイラッて来るのにさぁ…
何で女子は各自で好きに練習なんだろうね^^」
「っ……ι」
本日は男子も含めて全員、体育担当の教師が居ない為自習の様な状態。
そして女子の種目柄、場所はテニスコート隣のグラウンド。
そうなれば、もうテニスコート周りにギャラリーが出来るのは火を見るより明らかである。
「まぁ騒ぐのは別に良いさ。俺らに非がある訳じゃないし。
でもさぁ…」
俺らが真面目にやってるのに、女子の大半が授業サボるって… 何かズルイよね
「あー、俺もサボって仁王とイチャイチャしたいー 仁王に雛鳥みたいに後ろからチョコチョコと着いて来てほしいー」
「………ι」
幸村の嘆きは放課特有の喧騒で近くに居た真田やジャッカルぐらいにしか聞こえなかったが…
「? 田中、どうしたんじゃ?急に耳塞いだりして…」
「いや、うん、良いから。良いから今は幸村と目を合わすな」
「??」
幸村から少し離れた場所で、潤斗の耳を塞いで離れていく田中を、真田は見た。
幸村を何処に向かわせたいのか自分でもわかんなくなって来た\(^O^)/
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