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    カチコチ チクタク
    薄暗くぼんやりとした部屋に響く時計の針が動く音を一度気にしはじめたらなんだか眠れなくなってしまった。

    無事にハンター試験に合格した私達はキルアと合流したのちにゴンやキルア、クラピカと別れレオリオの故郷にきていた。

    今日は本当に来ただけになってしまったけど、明日はやりたいことがある。レオリオは承諾してくれるだろうか。
    ごろり、と寝返りをうつとソファーに寝ているレオリオと目があった。


    「眠れないか?」
    「時計の音気にし出したらね」
    「あーあるよな。そういうの」
    「レオリオは?眠れないの?」
    「……ちょっと考え事をな」


    考え事?珍しい。きょとんとした顔をしていると「俺だって考え事くらいするぞ」と怒られた。


    「ねえレオリオ、明日なんだけど」
    「ん?」
    「あの、レオリオがもし良かったらなんだけど案内を、してほしくて」
    「この町のか?」
    「それも、だし……あの……」


    どうしよう。言いづらい。
    私がずっとレオリオの故郷に来たかった理由。それはレオリオ自身にすごく関わることで大切にしていることだと、思うとなおさら言葉が出てこなかった。


    「なんだよ、そこまで言いかけておいて」
    「……あのね、お墓参りがしたいの」
    「墓?」
    「レオリオがハンターを、お医者さんを目指す理由になった……お友達の」


    そこまで言うと少し驚いた顔をしてから


    「俺も報告しないとだからな。ハンター試験に受かったこと。仲間に出会った事、ナマエに会えたことをさ」
    「レオリオ……じゃあ」
    「ああ。いいぜ。明日は墓参りな?」
    「うん!」


    「じゃあもう寝ようぜ。あそこは朝方が絶景なんだ」
    そう言ってタオルケットをかぶりなおしたレオリオをみて私も寝る体勢になる。

    そういえばレオリオの考え事は、なんだったんだろう。





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