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    ふわり、とたまに彼から香るかおりが妙に好きだ。抱きしめられてすんとかおりを吸い込むと胸いっぱいに彼の香り。

    それはちょっとしたブランドものの香水らしい。
    香水のなかでもオーデコロンと呼ばれるものは香りの持続時間が1〜2時間と短いらしくそれ故に彼からほんのり香る程度のそれは私にはとても心地よくて安心する匂いだった。

    レオリオは不在中で少しの間でかけてくるとのことだったけれど、彼のことを考えていたらなんだか無性に寂しくなってきてしまった。


    「ジャケット置いていってる……」


    いつも羽織ってるスーツのジャケットが椅子に無造作にかけられたままだったのに気づいてそれをハンガーにかけようと、手に取る。
    ジャケットを持ち上げたその瞬間ふわりと香ってきた私が好きな、あの匂い。


    「まだ帰ってこないよね……?」


    まだ彼は帰ってこない事を願いつつ。そのジャケットを抱きしめてみる。彼の匂いだけでなく、ぬくもりまで思い出してきた。心のおくがきゅんとして、恋しくなる。なんだか彼が今ここにいないことにもどかしさを感じてしまい寂しさはさらに募るばかりで。





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