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    レオリオの部屋で、落ちている雑誌を発見したので拾ってみたのが間違いだった。

    拾いあげたそれはいわゆる大人向けの、そういう本でしかも巨乳特集ときた。彼女としてはこんなものを見つけてしまって、良い気はしない。
    彼だってそういうのに興味があるのは分かるし否定はしないけれど、けど、この巨乳特集はどうなんだ―――……!?


    「私、この人達の半分もない気する」


    自分の胸元をみればなだらかな平に近いくらいの曲線でしかない。胸の大きなひとは足元が見えなくて怖い、とも聞いたことがある。私は……足元ははっきりみえる。……かなしい。

    やはり男の人は大きいほうが好きなんだろうか。皆がそうではないことはわかっているけど……。だんだんと気持ちが落ちていく。それと同時に自分がいかに彼が好きかを思い知る。こんな些細なことかもしれないけれど彼に嫌われたりがっかりされたくないのだ。
    大きなため息をひとつして、その雑誌を元のところに戻しておこうとした瞬間


    「ナマエー、そういえば昨日のことだけどよ……なにしてんだ?」
    「え、あっいや……」
    「あっ!?おま、それ……」


    見られてしまった。
    互いに、そう思ったと思う。思わず、手に持っていた雑誌で顔を隠す。雑誌越しにぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。





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