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    「レオリオは、おおきいのが好きですか」
    「あー……嫌いではねぇよ」
    「私は、そんな立派なもの、ないですけどそこはどう思ってますか」


    なぜ、なぜ敬語なのか自分よ。
    いやそれくらい不安なのかもしれない。妙な緊張感があたりを包む。


    「……まぁ、たしかにでかいのはロマンあるけどよ」
    「はい」
    「これはこれ、っつーか……ナマエはナマエだからそういう大きさとかそんなんじゃないんだよ」
    「……つまり?」


    あくまで雑誌は観賞用ということでいいんだろうか。レオリオの答えをきいてもいまいちスッキリしない。


    「つ、つまりだなぁ……その、俺はナマエ自身っつーか、おまえのその外見に惚れたわけじゃねえし」
    「うん」
    「大きさは、気にしてない。大事なのはナマエであることだ……とおもう」


    最後、自信なさげになっていくレオリオに思わず笑みがこぼれる。顔の位置で持っていた雑誌をおろして私は、レオリオを見てにんまり笑ってみせる。


    「じゃあ、この本いらない?」
    「えっ」
    「うそだよ。そのかわりやっぱりその……私も人の子なので良い気分しないからさ。せめて上手く隠して?」
    「……おまえ、雑誌のグラビアに嫉妬してんのか。可愛いな」
    「だって、」


    少し、しょんぼりしてしまえばそれがレオリオの気持ちに刺さったらしい。私の手から雑誌をとりあげてこういった。


    「あーやめたやめた。もうかわねぇ。これも捨てる」
    「ほんと!?」
    「おまえ俺のこと、そんなに好きだったんだな」
    「なっ、」


    思わず顔を火照らせれば今度はレオリオがにまにま笑っていて。いーもん見れた、とそれからしばらく嬉しそうにしていた。



    しかし
    一週間後に彼の部屋でデジャヴのように再びこんなやりとりしているのはまた別のお話。




    (デジャヴ end)




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