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勢い良く入って来た男は二人。
一人は野蛮な風貌をした坊主頭の男。もう一人はおかっぱ頭に偉そうな顔をして立っていた。
『一角さん!!弓親さん!!!』
「おい、凛!生きてたんなら俺らのとこに知らせに来るのが常識だろーが!」
斑目一角は凛の前までズカズカと歩いてくると、両手に拳を作り、凛のこめかみをねじりだした。
『ぃっ、痛い痛いっっいたい゛っ』
パシ
「あ?」
【何だてめぇ。】
凛に気安く触れた上に暴力を振るった一角に対して敵対心むき出しの雷獣鬼。
軽く音をたてて一角の手を凛から振り払うと、鋭く睨んだ。
「こっちのセリフだ。誰だてめぇ?」
【ぁあ?こっちが先に質問してんだからさっさと答えやがれ!】
「んだと?!」
『あーーもうっ!雷獣鬼も所かまわず敵を作らないで!!』
【ちっ・・・】
『ごめんなさい、一角さん。事情はやちるちゃんとかに聞けば分かると思うけど・・・なかなか会いに来れなくて。
あ、こっちは雷獣鬼。私の斬魄刀。』
「なんだ?いつの間に卍解を習得しやがったんだ?」
【なめんじゃねえよ、ハゲ。俺は自分の意志で具象化できる。】
「ちっ!!誰がハゲだコラ!!ぶっ殺すぞ!」
【やれるもんならやってみやがれ!】
『もーーー・・・』
「凛。」
背後から弓親に声をかけられ、振り返る。
そして……凛は気づいた。
いつの間にか乱菊がいないことに。
そして・・・すこしづつ怒りを溜めていた男の怒りが爆発寸前なことに・・・
『(乱菊さん・・・自分に火の粉が来ないうちに逃げたな・・・!!ずるいっ;;)』
「てめぇ斬魄刀のくせに偉そうなんだよ!」
【えらそうじゃなくて偉いんだよ!少なくともてめぇよかな!】
『ちょ、二人ともおさえて・・・
「てめぇら・・・いい加減にしやがれ!!!ここ何処だと思ってんだ!!!」雷落下。
対電気に強い雷獣鬼にも効果を示す優れもの。
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