66


「で?これから十番隊(ウチ)で世話するのは構わないが、どうするつもりだ?」



四人はソファーに座ると、話しだした。




『…お父さんとお母さんを殺したヤツを探す……』


「……気持ちは分かるが、あれから十年経ってる。無理じゃねぇのか?」



『ううん……いるのは感じるの………絶対に見付ける…!』



「そうか…『あ!!!』


部屋に凛の声が響く。



【どうした?】


『や……えーと…言っちゃいけないかな…や、言わないと動けな…』

「言え。」



『……もしかしたら、私のお兄ちゃんがココに来るかも……』


「は?兄??人間か?」


『人間…だけど死神…。シロちゃんも知ってるよ?オレンジ頭に身の丈程の斬魄刀……』


「まさか……お前例の死神の妹なのか?」



冬獅郎の頭にはつい最近見た映像が甦る。


大虚をたった一人で追い返した男ーーー
それと共に、同じく一人で大虚を撃退した凛……




「(封じられていた凛の霊力が戻ったのはアイツのせいか…。
折角現世で幸せに暮らせていた凛をこっちに引き込みやがって……。)」





「たーいちょっ、三割増しですよ、シワ。」


ふと前を見れば、自分の眉間を指差す乱菊がいた。
凛もキョトンとしている。



「わり……ところで、その死神は朽木のヤツによって殺されたんじゃねぇのか?」


『一護はあんなことで死なない。』




はっきりと言い切った凛。

先程まで静かに聞いていた雷獣鬼が思わず噴き出した。



【隊長格にやられたんだぜ?あんなこと、じゃねぇだろ。】


『あんなこと、だよ。確かに白夜は強いけど、私は一護を信じてる。』


【そーかよ。妬けるぜ全く。】




凛は軽く微笑む。

その時、突然勢い良く扉が開いた。



「凛!!!」






.


[ 67/90 ]
[*prev] [next#]


戻る



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -