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『あ、そうだ。闇滅神、ちょっといい?』


【何だ?】



『…さっき、霊圧も回復したみたいだから今度また練習付き合ってくれる?』



【当然です。】


十番隊隊舎へ向かう廊下、凛は闇滅神に聞いた。



『そういえば、私は以前こっちにいた時から二人に出会ってたんだね。』



凛はさっき思い出した記憶を手繰る。



【俺は前当主の斬魄刀で、凛のおめつけ役でしたから。】


【まぁ俺はあん時は夢の中だけだったけどなー。】



闇滅神は当時、凛の父親の斬魄刀であり、雷獣鬼は、実際に会いはしていないものの、凛の夢で存在を見ていた。




『二人のこと…さっきまで思い出せなくてごめんね…』


シュンとなって俯く凛に思わず顔を見合わす二人の斬魄刀。



【何をおっしゃるのです。仕方ないでは無いですか。】


【そーそー。それに今は思い出してくれたんだしなっ!】



『でも…』



【馬鹿、気にすんじゃねぇよ。】



雷獣鬼は凛の頭をくしゃりと撫でた。

その横では闇滅神も微笑む。



『ありがと…』



【では、霊力の消耗もあるので、俺はこれで。任せたぞ、雷獣鬼。】

そう言うと、闇滅神は鞘へと戻った。








【つうか、何でさっき泣いてたんだ?】


雷獣鬼は手を凛の上に乗せたまま尋ねた。



『…記憶戻って、またシロちゃん達と会えたことが嬉しかったからね♪』



【……嘘つくんじゃねぇよ。隠し事はもうしねぇんだろ?】


『っ……家が…焼かれて……お母さんとお父さんがっ……
あの火事も事故じゃ……なくてっ…』



【…………。】


声を荒げて俯く凛の肩を優しく包み込む。





「おい、てめぇ。誰の許可得てソイツに手ぇだしてんだよ。」






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