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そわそわ。
そわそわそわ。
たたた…
『エースさん!!!』
ビクッ走り寄る音、自分に向けられる声。
エースの体がびくりと反応する。
「…っとに、昨日初めて会ったばかりだってのに……///」
なんで俺はこんなにも好きなんだろうか…
レンは心配そうにエースを見る。
『エースさん、昨日は……すみませんでしたっ!』
「…え?」
『えと……私、眠くなるとどこでも寝ちゃって……///』
レンはポリポリと自分の頬をかく。
「あ、あぁ…別に気にしてねぇよ。(てか、生殺しでも幸せだっ…て何考えてんだ俺!!!)」
『あーもー…本当に最悪ですね、私っ…エースさんに迷惑かけちゃったし、こんなことになるなら…』
「いや、気にしなくて
『マルコの部屋の前で倒れれば良かったな』「え゛?」『…うん、マルコなら……』
「…………」
エースが力なく崩れる。
「なんで・・・マルコ・・・・・・」
『エ、エースさんっ??!どうしたんですか??!!』
崩れ落ちたエースを支えるレンだが、エースからは立ち上がる様子がみえない。
『エースさん??;』
「・・・なんで、マルコなら良いんだ・・・・・・?」
決死の覚悟で聞くエース。
『え?マルコは・・・』
「俺がどうかしたかよぃ?」
どこから聞いていたのか、マルコがレンの背後から現れる。
『あ!マルコ、おはよう!!』
「はよ。で、コイツはどうなってんだょい?」
「………………」
突然不機嫌オーラを漂わせてマルコを睨むエース。
『ぇ、えーと…?』
訳が分からず困った様子のレン。
「まぁ良いよぃ。…ところでレン、朝飯は食ったかよい?」
『うん、まぁ一通りは…』
「じゃあ久しぶりに話でもするかよぃ?」
『良いよ♪』
笑顔でマルコの要求をのむレン。
肩に何事もなさそうに手を回し、甲板の方へ行こうとするマルコ。
「……ちょっと待てぇええぇ!!!!!!!!」ついにキレた男がいた。
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