1.
「てめぇ、いい加減にしろよ」
「沙季に嫉妬か?」
「沙季ちゃん可愛いもんなー」
「嫉妬とか、みにくーい」
「ねー!
あんたみたいな性格ブス、好かれるとでも思ってんの?」
「キモーい。好かれるわけないじゃんー」
罵倒、暴力、暴言。これらが始まって2週間だった
まぁ、そろそろ終わるだろう。飽きたのか去っていく足音がいくつか。それらが消えてしばらく経ってから一つの足音
ローファーを履いて黒髪で長く整った顔立ち、いかにも清楚系だといわんばかりのセーラー服の着方も真面目な少女。そこまではいい。問題は……
「いい気味ですね、雲雀さん」
「…愛島沙季……」
「転校してきて、私より目立ったのがいけないのよ
この学校の女王は私でなければならないの」
問題なのは高飛車な性格だ。まぁ、だからといって僕の任務に支障をきたすわけではないけど
だって、この女こそが標的(ターゲット)なのだから。こんなにも早くボロを出すとは思わなかったけれど、任務が早く終わるんだし、感謝するべきかな
「情報提供、ありがとう、愛島沙季サン」
《転校してきて、私より目立ったのがいけないのよ
この学校の女王は私でなければならないの》
「は?」
「ボンゴレの召使を何人か世話になったらしいからね。まぁ僕の知人である柊由美が世話になったのは間違いないし」
「柊…!あの女の知り合い……ッ
なんであの女を嵌めたのが私だって知ってるのよ!」
「……彼女は生きてるから君達は生かしてあげるけど、明日公開処刑してあげる
その時に君がどんな顔をするのか楽しみだよ」
「…………」
呆気にとられたのか呆然とする愛島。うん、ずっとその表情でいたらいいんじゃないかな
顔に惹かれる奴らが寄ってこなくて
「……じゃ、失礼するよ
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