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「宇城さん、話って何……?」
昼食を食べ終えると二人で話してきたいとほざい……言ってきた厚化粧にわざわざ、
わざわざ付き合って今は屋上に二人でいる
「ツナ君、実花ねぇ〜ボンゴレの血統なのぉ。だからぁ、ボンゴレを実花に譲ってくれるぅ〜?」
は?今、何て言った?
″ボンゴレ″って聞こえたんだけど空耳かなぁ?
「も、もう一回言ってくれる?」
「だからぁ、実花にボンゴレをちょうだぁ〜い!」
あー……そういうことか。ボンゴレの血統だって言ったらそれで手に入るとか思ってるんだろうな……。全然ボンゴレの血統じゃなさそう…超直感とかないんだろうな
普通なら渡さないのがセオリーだけど、
「いいよ」
「え…………?」
鳩が豆鉄砲食らったような顔をしている。あ、鳩に失礼か。失敬失敬……
まだそっちの顔の方が見れるわ、オレからして。いや、だからといって直視したくないけど。彼女もちだし?(ドヤッ)
「んー、やっと押し付けられる奴が来たなぁ」
今まで演じてた平々凡々、ダメツナの仮面を外して背伸びをすれば目の前の厚化粧は呆然としている
ボンゴレリングを外してポイッと投げてやる
「ボンゴレなんて継ぐつもりないし、継ぐの面倒だから、あげるよ
あ、でも何かボンゴレの業ってのがあるらしいし、継承式までつけないほうがいいかもよ、ソレ」
「は?え?」
「……何?欲しいんでしょ?」
「そうだけど、だったら実花と付き合いなさいよ!
実花の彼氏になったら、地位もあげるし、お金も入るわよ!実花のサポートもさせてあげる!」
「あ、面食い?そっか……ふーん。でもおあいにく様。オレは厚化粧でぶりっこは嫌いなんだよ
やっぱ彼女にするなら可愛くて素直じゃないと。オレに彼女いるしさ」
「〜〜っ!実花をコケにして!許さない!あんたなんか、嫌われちゃえばいいのよッ!!」
どこからかカッターを取り出して服を破ったり腕に傷をつけたりしていた
え、あれってオレのカッターじゃね?窃盗犯だ!
おまわりさーん、ここに窃盗犯がいまーす!なんて言っても無駄なことは分かってるから敢えて突っ込まない
「きゃああぁぁぁあぁ!!!!」うるせっ!!金切り声あげんな、鼓膜破れる!
「何なんだ!?」
「どうしましたか、10代目!実花!」
「今のって実花ちゃんの悲鳴じゃない!?」
うわぉ、こんなにキャストを控えさせていただなんて。よくさっきの暴露を聞かなかったな、都合のいいお耳ですこと!
「武〜、実花ぁ、ぐすっ……ツナ君に告白されてぇ〜、断ったら襲われてぇ〜……っ」
え、そんなシナリオ?そりゃないわぁ……。襲われたら誰にも近づけねぇって
つーか、こんな簡単な嘘に騙されるわけ……
「見損なったぞ、ツナ!」
「ツナ君、酷い!」
「10代目、いや、沢田。お前には失望したぜ!」
ワォ☆いたよ、馬鹿が
え?そんな鵜呑みにすんの?マジ?
「あはは……、そっかぁ、そんな程度か、友情とか忠誠心ってそんなに代替できるもんなんだー初めて知ったよ
うん、決めた。だったらボンゴレは押し付けて正解だな
んじゃ、チャオチャオ〜」
「「「え……」」」
あっさりと引き下がるオレに驚いたのか、いつもの弱気なオレじゃないことに驚いたのか知らないけど、知りたくもないけど、唖然としている面々
うーん、屋上からなら行けるかな。よし、あの人だかりを通るの面倒だし、飛び降りるか
「よっ!!」
「「「!?」」」
飛び降りて木を使って出来る限り衝撃を和らげると簡単に着地できた
うーん……どこに行こうかな。あ、愚痴に行こう。そうしよう
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