zero おまけ2
兄は執事に憧れている。
「あの人は本当に素敵だなあ」
その台詞を聞く度に、弟は兄に噛みついた。
文字通り、腕や耳、あるいは唇などに。
「痛い、やめてよ」
「あんな奴の話なんかするな」
「どうして」
「どうしてもだ」
そして兄は噛まれた跡を擦りながら、押し黙るのだった。
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