小説 | ナノ
5. 寮が決まった
ホグワーツにつくとすぐに寮分けが始まった。
「ねえジョン、私達どの寮になるかしらね」
「そうだね。ハーマイオニーはレイブンクローじゃないか?」
コンパートメントで話してから時間がたつにつれ、ジョンはますますハーマイオニーの賢さを実感していた。彼女の帽子を見る目はジョンと同じように知的好奇心できらきらしている。 ジョンの視線に気づいたハーマイオニーは楽しげに笑ってみせた。
「ジョンもきっとそうだわ。同じ寮になれるといいわね」
「ああ。僕としては、ネビルやハリー、それにロンとも一緒になりたいね」
「そうね。でもロンはレイブンクローって感じじゃないわ。グリフィンドールか…ハッフルパブね」
「言えてる」
クスクス笑いあううちにハーマイオニーが呼ばれ、ハリーが呼ばれ、ロンが呼ばれた。ジョンが驚いたことに、ハーマイオニーはレイブンクローではなくグリフィンドールだった。 立っている新入生が減っていく中、ジョンはハーマイオニー達と同じ寮になるのは難しいと思った。前世で事なかれ主義を貫いてきたジョンは、名誉のために戦う騎士道など持っていないのだ。
「アンダーソン・ジョン」
「レイブンクロー!!」
帽子が触れるか触れないかで叫び、ジョンは落胆を隠せなかった。
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