act2



※直接的な会話がでてくるので、苦手な方は回れ右でご遠慮ください。

Act2

「…ギルくんはさ、藤丸くんの所に行かないの?」

男マスター…今後は藤丸くんと呼ぼう。藤丸くんはおっぱいと服のサイズが合っていない美女とか、ぱんつ丸見え幼女とか、常に危険物丸出し美女に囲まれている。男性のサーヴァント達からも大人気で、常に人だかりの中心だ。

「僕、ああいうのは慣れちゃってるっていうか」
僕がいつもあんな感じだったので。周りに人がいるって、うっとうしいときあるじゃないですか。立香さんぐらいだと、常にのんびり過ごせますから。
ギルくんの会話はときどき胸に刺さるが、超絶キュートな少年に言われるのだ。
夢見心地でなんでも受け入れられる。

「それはそうと、個人的な疑問に付き合ってください」
 美少年が目を輝かせてお願いしてきたら、断れる鋼の心なんて持ってないぜ!
「女性マスターが魔力供給をしたら、どんな風になるか試してみたいです!」
「だが断るーー!!」


ええ〜マスターでしょ?本来のお仕事じゃないんですか?と、
あからさまに「なんでこの人僕の誘惑効かないの?この僕がお願いしたのに?」と不満を漏らすギルくん。

「魔力供給って…あの、おっ男の人の」
「はい。男性の〇〇を×××に入れて、△△を出すことです」
   ※想像にお任せします。
「あっアレをさ…(///)」
「あ、■■■■のことですね」

そんな身も蓋もなく。
いつもの気持ちいい言い切りをされると、はずかしがってる方が恥ずかしいわ!
「……でも藤丸くんもやってますよね」
「それを全年齢対象の作品でいわないで」

私は何度か藤丸くんが女性サーヴァントと寝室の方向に消えていくのを見たことがある。というか彼と魔力を共有しているので、なんとなく「あっ今パスしたな」というのを感じる。

「もともとFateってアダルトゲームですよね。ルート別に、セイバー、凛、桜が士郎くんと魔力供給するじゃないですか」
「あ〜まあ」
 某有名ゲームの基礎知識です。ギルくんは話を続ける。
「男マスターが女性サーヴァントに魔力供給をする。なら、女マスターが男性サーヴァントと魔力供給をしたら、どうなるんでしょうかね!」

たしかに疑問ではある。でも、女マスターって私のことでは…!?
ギルくんの目は今日イチで輝いていた。
 「つまり、僕としましょう!」

「正論を聞いてください。まず、青少年健全育成条例に反します。その2に、男女が行為を行うのはお互いの同意が必要です。そ、その3に…」
 恥ずかしくて言えなかった単語を、ギルくんが代わりに大声で言った。
「えっ、立香さんって処女なんですか?」

令呪のあるマスターが、自分のサーヴァントを殴ると、普通なら通じない強キャラでもダメージ与えられるんだなあ。
ギルくんは頭に大きなたんこぶを作った。たぶん。
大げさに「いったあ…!」とわめいていた。

「そんなに気になるなら、賢王に聞けば良いでしょ!」

しまった。墓穴を掘ったかもしれない。
でも、ギルくんは何故か大人の自分が苦手である。まさかこんなくだらないことのために、わざわざ苦手な相手に質問しに行くわけがない。
ところが、たまたま通りかかった賢王(成熟した方のギル)に、ギルくんはなにやら相談している。

(これは…もっとまずいことになったのでは)

賢王はのたまった。
「ほう。それは我も興味がある。ならば協力しようではないか」

身体中にぞっぞーっと寒気が走った。



…それが昨日のことだ。現在、私はギルくん、賢王、三人でベットの上にいる。

今からトランプ大会でもはじめるのかな?
そう思いたい私と、読者はここで読むのをやめた方がいい。

「では立香よ。寝そべって足を開いてじっとしていろ」
「いや、もっと他に言うことあるでしょ。子ギルくんより話を聞かないなんて」

ああ、それは失礼した。
賢王は落ち着いた声で言ったので、私はほっと安心した。

「立香よ、年齢を気にしておったな。おさない我と、大人の我…どちらがいいのだ?」


だめだ、どっちのギルも自分の好奇心に負けて人のことなんか考えやしねえ!


続くと思うなよ!




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