act1



※行為はありませんが、それっぽい発言はたくさん出てくるので苦手な方はご遠慮ください。


Act1

「はあ〜尊いわ」
とある午後のカルデア。可愛い女子たちがキャッキャウフフたわむれているのを見て、立香はつぶやいた。幸せの大絶頂だ!

 立香は最初絶望した。孤立した冬山の研究所で、全人類の希望を背負う。平凡な生活を送ってきた自分には重すぎる試練だったが、様々な時代の英霊たちが力を貸してくれ、今日までなんとか生き延びている。
 幸いにもマスターは2人おり、男マスター(以後、藤丸くんと呼ぼう)が主に戦闘を担当してくれている。女の子の立香は、藤丸くんの容量がヒートダウンしないように、彼と契約や魔力を共有しているのだ。サブタンク的な存在だと思ってくれて良い。

 現在、立香はサポート役としてのんびりカルデアに待機しながらーー夢心地になるような風景をいつでも見られる現場に大変満足している。
……だって、絶世の美少女に、グラマラスな熟女、のじゃロリ、めがね幼女。男子もイケメンしか存在しない。眼福だ。脳内資料庫はいつだって満杯だ。
そんな緩んだ顔をしているとき、1人のサーヴァントと目があった。

「ギルくん。ど、どどうしたの?」

子ギルはお姉さんたちの妄想を形にした美少年である。
やばい。あまりにも欲望まみれの目つきをしすぎて、危険人物に認定されてしまっただろうか。こんな美少年に変態扱いされたら、人類の危機を救う前に、精神が崩壊する。
子ギルくんはあどけない表情で返事した。
「…立香さんを見ていただけです。」
「えーっと、なんで?変な顔してたかなあ」
「いえ、僕、立香さんを見るの結構好きなんですよ」
 面白い顔だからか。
「僕は普段から綺麗なものを見すぎてるんですよね。だから、立香さんを見ると新鮮だしホッとするというか」

何気にひどいことを言われた気がするが、平凡すぎてホッとする存在だとい「つまり、立香さんが好きなんです」

……いま都合のいい脳内変換装置が勝手に作動していないか?
「綺麗なものを見過ぎ」→「ふつうが珍しいし、落ち着く」→「好き」????


幻聴が聞こえたと思って右往左往している間に、ギルくんはぐっと私に近寄っていた。
「まだわかりませんか、マスター」
ふっと目の前が暗くなる。「分からないならこうします」

口先に柔らかいものが触れて、いい匂いがした。
えっ、これってなーんだ。
目を閉じて触ったものを当てるゲームをしているようだ。
ギルくんの超絶整った顔がようやく離れて、呼吸した。「キス…初めてでした?」と、聞かれる。
「わわあわ!」
思わず後ろにあとずさったのだが、ソファーに腰掛けていたので、ほとんど下がれなかった。
「立香さんには、個人的興味が尽きないんです。
あなたが嫌じゃなければ、しばらくの間、僕の好奇心に付き合ってくれませんか?」


それをきっかけに、私はしばらく超絶美少年と、その派生?キャラである英雄王たちのおもちゃにされるルートが幕を開けたのだった。


続くと思うなよ!





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