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kobakoまとめ *2022.1月号
・ほぼ魔族長と部下夢主(+たまにリザル)の会話文です。
・時系列等々バラバラ
・series設定の話も含まれています。


▼予想以上にむずむずした

「マスター、手出してください」
「ん」
「手のひら同士、合わせて……。……やっぱり、おっきいですね」
「……それ以外の感想は?」
「……指、長くて、綺麗です。肌、ツヤツヤしてます。でも……その、ちゃんと男の人っぽくて、ドキドキしま、」
「…………」
「す…………、」
「…………(ぷいっ」
「し、質問しといて先に顔背けないで下さいよ!! わ、私だってちょっと恥ずかしかったんですから!!」
「……うるさい」

▼添い寝

「灯り、消すよ」
「は、はい」
「…………、」
「……ギラヒム様」
「何」
「その……何で今日は、普通に添い寝して、くれたんですか」
「……犯されたかった?」
「そ、そうじゃなくて……、むしろこうして抱かれて頭まで撫でられて、すごく幸せなんですけど……何で、してくれたのかなって……」
「…………」
「……マスター?」
「別に。ただの気分だよ」
「そ、そですか……」
「……リシャナ」
「は、はい……? ……あ、」
「…………まだ熱い」
「(ひ、額に、手、当てられ、た……?)」
「……間抜けな顔を見せていないで、大人しく抱かれて眠っていろ」
「……は、い」

▼一番楽で好きなあたため方

「……へくしっ」
「…………(じっ」
「寒……」
「…………」
「…………」
「……リシャナ」
「はい?」
「……(指クイッ」
「……!」

「……馬鹿は風邪をひかないという話を聞いたことがあるけどね」
「こうやってマスターのお膝の上であっためてもらえるなら、もう馬鹿でも何でもいいです」
「……救いようのない馬鹿と言うんだよ。それは」

▼ウツシエと主従 その2
*4/21投下分の続きです。未読でも読めます。

「何だい、それは」
「“あるばむ”ってやつです。今までに撮ったウツシエをこの中で整理しようと思って」
「ふぅん」
「……興味なさそうですけど、この夥しい量あるウツシエ、全部決めポーズ中のマスターしか写ってないですからね?」
「フ、まさにワタシの美を形として収めた、後世にまで継がれるべき財産と言えるね?」
「その財産をせっせと整理してお片付けしてる部下の頭にしれっと足乗せないでください。……あれ?」
「何」
「いや、このウツシエだけマスター写ってないなって。……と言うより、何か写り込んでる? 指?」
「…………」
「あ、でも端の方に何か見切れて写って……ん、これ……寝てる、私?」
「…………」
「私が寝てるってことは、これ撮ったのって、」
「……さて、そろそろワタシの美を愛でる時間だね」
「(すごい勢いで目逸らされた……)」

▼耐久膝枕

「ん……」
「……おは、よう、ございます。……マスター」
「…………おはよう」
「…………、」
「……何でお前は朝から俺の頭を膝に乗せてんだよ」
「ま、マスターが……膝枕要求して、そのまま爆睡したんじゃないですか……!」
「ああ……そうか」
「あ、あの、マスター……起きたなら、そろそろ頭、下ろしていただける、と……」
「……まだ起きた状態で感触を堪能してねぇ。じっとしてろ」
「ひぃ……! た、立てなくなっちゃう……!!」

▼本人たちは大真面目

「マスター……そこ、動かないで、くだ……」
「ッフン、遅いね」
「!! しゅ、瞬間移動はずるいですッ!!」
「ずるいも何も、お前よりワタシの方が優位に立つのは当・然だろう? ほぉら、頑張らなければこれは返してあげないよ?」
「くっ……! なんでこういう時に全力出しちゃうんですかッ……!!」
「そんなもの。……面白いからに、決まっているだろう?」
「かっこいいドヤ顔決めてないで早く返して下さいッ──私のパンツ!!!」
「ハッ、まだまだ遅いねぇ? こぉんなに手を抜いてあげているのだから、せいぜいワタシを楽しませるんだねぇ……!?」
「なんでちょっと興奮してるんですかマスター……!?」

▼べったり主従シリーズ_もし作れてしまうなら

「ミィー」
「…………」
「いひゃいいひゃい! 頬つねらないれ……!」
「……お前が主人の世話を放ってその小動物と遊んでいるからだろう」
「私にもレムリーと遊んで癒される時間が必要なんです! それにマスターはお世話も何もあとは寝るだけじゃないですか……!」
「その最後の過程を放り出すからお前はダメな部下なんだ。ほら、とっとと、その小動物を、手放せ」
「ミ"ィ……」
「ストップですマスター!! は、発想の転換ですよ!!」
「……何」
「例えばえっと、このレムリーを、その──私とマスターの子どもだと思うとかッ!!」
「こど……、」
「……あ」
「…………」
「……ま、マスター、えと、今のは物の例えというか、」
「リシャナ」
「はい?」
「──あと何人、作りたい?」
「!!!?」

▼たまにはしみじみ

「……お前は」
「はい?」
「人間の言葉で言う、“どえむ”というやつなのだろうね」
「……なんで私、いきなり直球すぎる貶され方したんですか」
「真実だろう? 虐められれば虐められるほど、お前は主人のことが好きで好きで堪らなくなってしまうようだしねぇ?」
「間違ってるとも言い切れないあたり……」
「そして……それ以前に、」
「?」
「……どれだけ痛めつけられようが、否定されようが、一切ワタシの元から離れようともしなかったし、ね」
「……褒められてます? それとも感心されてます?」
「フッ、呆れてる、が正解だろうね」
「む……。……たぶん、これから先もずっと私はそうですよ。痛いのは嫌ですけど」
「なに、遠慮しなくていい。お前がワタシに痛めつけられて興奮する体質ということはよく理解しているからね?」
「良い話で終わってくれるかと思ったのに……!」

▼喋るのは好き

「マスター、何か喋って下さい」
「……今日は何」
「こうして部屋暗くして、二人で同じお布団に入りながらマスターの声を聞くの、心地良いだろうなって思って」
「そう言えばお前の望む通りにするとでも?」
「……マスターの美声、聞きたいなぁ」
「フン、このワタシの声音が聞くものを惑わせる甘い音色をしていることは周知の事実だけれど。お前のような馬鹿部下がそう易々と耳にして良いものではないんだよ? その小さな頭に刻み込んでおくんだね」
「んふふ、そうですねぇ」
「…………」

▼べったり主従シリーズ_唇依存症

「む、んむ……まふ……ふぁ、」
「ん……、……このワタシがせっかくキスをしてあげているというのに、腑抜けた声を出すな」
「だ、って……ちゅー、されすぎて……息出来ない、です……」
「お前が最初に求めてきたのだろう? ワタシの唇を与えられたなら疲労が吹き飛ぶと」
「そうですけど、頭ふわふわして、どっちかと言うと意識が吹き飛びそうです……」
「それはワタシの与り知るところではないね。ほら、舌もだすんだよ」
「れー」
「っふ……、ねぇー……リシャナ」
「んむ……なんふか」
「これだけすんなり唇を与えたやったのだから、それ相応の対価が欲しいのだけれど?」
「たいふぁって、何がいいんれふか」
「決まっているだろう。お前からも、ワタシに、唇を提供しろ」
「……結局やること変わってない気がしますけど。……じゃ、唇、んーってして下さい、んーって」
「…………ん」

▼モチモチ長

「うおおぅ……」
「品のない声を出すな」
「だ、だって……改めてしっかり触ってみるともっちもちなんですもん、マスターの、ほっぺ……」
「ンッ……フゥン、瑞々しいハリツヤだろう? ご褒美として触らせてあげるには少々贅沢がすぎてしまったね?」
「本当に予想以上のモチモチぷにっぷに加減にびっくりしてます。…………お尻とどっちが柔らかいんだろう」
「……何か、今すぐに制裁を与えてあげた方が良いことを考えているね?」
「嘘です考えてません!! お尻のことなんて、これっぽっちも!!」

▼ねえねえねえ

「…………」
「……リシャナ(ぺちぺち」
「ふぁい、おきてます」
「フン、当然だよね? ……それで、あの地に張られた敵陣をワタシ一人の手でなし崩した訳だけれど、戦場を舞うワタシの姿に敵すらも魅了されてしまったようでね? 『その美しさを以て、どうか我々を導いて欲しい』と頭を下げられてしまったんだよ。全く、超越した美しさとは、時に暴力的な一面すらも見せてしまうらしい」
「…………」
「……リシャナ、」
「…………すぅ」
「リシャナ……リシャナ(ぺちぺちぺちぺち」
「うううう……おき、ます……けど……なんで深夜に楽しくなっちゃったんですか……マスター……」

▼カマッテカマッテ

「…………」
「ぐむぎゅ」
「……固い」
「ひ、人の上に全力で乗っかっておいて、文句言わないでくだ、うぐッ……! ちょっと、マスター、さすがに全身で乗っかられたら中身出ちゃいますッ……!!」
「お前が主人のベッドで横たわっていたからだろう? ここはワタシの場所だよ、身の程をわきまえろ」
「マスターが先にベッド入ってろって言ったんじゃないですか!! そう言うなら私、ここから降ります……!」
「却下。ここから動く権利がお前にあるとでも?」
「ど、どうしろと……このままだとマスターに潰されて本当に物言わぬ抱き枕になりますよ……!?」
「……それも却下。ワタシが眠りにつくまで気絶したら許さない」
「何なんですかもうッ!!」

▼主従はじめてのキモノそのいち_今年も今年で

「…………“キモノ”」
「スカイロフトで、売り出されていたのを見まして……気づいたら、ルピーが消えてまして」
「付け加えるべき説明がだいぶ抜けている気がするけれど?」
「マスターにぜひ、ぜひに着て欲しいなと思ったら体が止められなくなってました」
「フン、最初からそう言え。このワタシの前で下心を隠し切れる訳がないだろう」
「着てくれるんですか!? ありがとうございます!!」
「言ってない」
「……絶対マスターなら着こなせるというか、新しい美の概念を生み出せると思ったのに」
「ッフゥン……当、然、だろう? このワタシの肉体に、不可能など存在しないのだよ。だがそんな完全なる美が万人に対して公平に与えられると思っているのなら、その考えは是正せねばなるまいね?」
「……着て欲しいなぁ」
「……今の話、聞いていなかっただろう。あと、勝手にマントを脱がしにかかるんじゃない」
「今年は積極的な一年にしたいなと思って」
「聞いてない」

▼主従はじめてのキモノそのに_眼福

「マスター……!!」
「……視線がうるさい」
「…………。……とりあえず床で正座します」
「フン、このワタシの肢体を見て地に平伏したくなる感情は至極当然のものだろうね? ……その胸元ばかりを凝視する視線は蹴り飛ばしてあげたくなってしまうけれど」
「だ、だって……マスターの、キモノ姿が……まさか本当に見られると、思わなくて……!! 布の間から見える胸板の、色気が、すごくて……!!」
「自分で持ち帰ってきたくせに何を今さら。……たしかに、人間どもが作ったにしてはこのワタシの肉体美を引き立たせる作りをしていると言えるが」
「全くです。今年も輝いてますマスター。和服長様」
「馬鹿にしているだろう、お前」
「語感がちょっと似て……なんでもないです。マスターの美しさは太陽よりも燦然としております」
「ンッ……フゥン! そうだとも! 永遠の輝きとはまさにこの肉体のことだ!!(バァンッ」
「ああ、わかってたけど早速はだけちゃった……十分くらいは持つかなと思ったのに……」

▼主従はじめてのキモノそのさん_じっとしてられない長

「ほらマスター、もうほぼ上裸くらいまではだけちゃってるじゃないですか。直すので、気をつけして下さい」
「何故このワタシがお前に指図されなければならない」
「今年もお元気な魔族長様のお世話をしてるだけですよー。こんなことだろうと思ってちゃんと空で本読んで学んできたんです、私」
「チッ……なら、さっさと済ませろ」
「もう終わりますよー。あとは帯をこう、締め……て……、え、」
「何」
「…………マスター、腰、細すぎません……?」
「ッフ、今さら気付いたのかな? ワタシの、この、造・形・美に。ワタシの下半身は(ふりっ、見る者全てを惑わせる(ふりっ、万物を超越した(ふりっ、究極の下半身、なのだよッ!!!」
「すごくお尻振ってくる……またはだけちゃったじゃないですか、マスター……」

▼主従はじめてのキモノそのよん_部下にも衣装

「……そんなわけで、」
「…………」
「私も、キモノ、着てみました」
「…………」
「……ど、どうでしょう」
「美しいね」
「へ……へッ!!? あ、え、ほ、ほんとですか……!?」
「ああ、素晴らしいよ。……ワタシがお前にしてやった化粧が」
「…………だと思いましたけど」
「不躾な顔をするね。このワタシがわざわざお前の平凡を体現した顔を仕立ててあげたというのに」
「それはとっても感激してますよ……化粧と言い、髪と言い、スカイロフトのお店よりも綺麗に整ってますし……」
「フン、崇め讃えてくれて構わないよ? この美的感覚は人間ごときには到底真似できないものだからね?」
「納得のドヤ顔……」

▼主従はじめてのキモノそのご_勢い余った

「……私がやるよりすごく綺麗に着付けられてますし、どこでこの技術会得したんですか、マスター」
「ワタシが人間の着飾らせ方など好んで会得する訳がないだろう。美に愛されたワタシの生まれ持った才能、というやつだよ?」
「む……せっかくなら教わろうと思ったのに」
「歴史的不器用のお前に出来るわけがないだろう。それに、お前がどれだけ技術を磨こうと、お前の貧相な体をここまで可愛らしく美しく飾り立てられるのはこのワタシだけだよ」
「そうですけど……。……、……え?」
「…………、ぁ」
「あのマスター、もう一回、」
「今すぐ舌を噛んでくたばれ」
「し、辛辣……!!」

▼主従はじめてのキモノそのろく_おそとでてみたい!

「……それで、主従揃ってキモノ姿になった訳ですが、これからどうしましょう」
「大衆の脳にこの光景を焼き付ける以外何があると言うんだい?」
「大衆って、魔物の子たちくらいしか近くにいないですよ……?」
「既にあれらには細胞にまでワタシの存在が焼き付いている。見せつけるなら、魔族以外の者たちだ」
「え、この格好でどこか乗り込むんですか!?」
「フッ、それが一番手っ取り早いだろうねぇ……? 無論、反旗を翻す者にはそれ相応の制裁を与えてあげるけれど」
「反旗も何も、こんな格好していきなり乗り込んだら誰だってびっくりしますよ……! しかもこの格好じゃ剣振れないです!」
「飛び道具があるだろう。ああ、せっかく整えてあげたのだから、返り血を浴びたりしたらお仕置きだよ。お前の、可愛らしい、今の姿を、汚されてしまっては敵わないからねぇ……?」
「くっ……ここぞとばかりに強調してくる……!!」

▼主従はじめてのキモノそのなな_おそとたのしい!

「何でよりによって……敵が多いとこに来ちゃったんですかッ!?」
「文句を言っている余裕があるなら一撃でも多く援護をしろ。ワタシの剣舞の邪魔をするならお前ごと斬ってしまうよ?」
「た、たしかにキモノ着て魔剣振るマスター、かっこよくて目が幸せですけど……、……じゃなくてッ! ただでさえ動き辛いのにわざわざこんな山道で敵も多い場所なんて、もはや罰ゲーム……ひぃッ!?」
「ン……フゥ、この長い裾をたなびかせながら戦場を舞うワタシ……。全員が見惚れてしまえばいいんだッ! それこそ血と美を掛け合わせた、究極美と言うものだよッ!! さあ、存分に来たまえッ!!」
「ほ、本当にまとめて斬られるかと思った……! 何でいつもよりテンション高めなんですか、マスター……!?」

▼主従はじめてのキモノそのはち_美しさを焼き付けて

「ほ、本当に敵みんな倒しちゃった……しかもマスターの着付け、全然乱れてないし……」
「ほら、間抜けな顔で突っ立っていないでとっとと歩くよ。それとも紐で縛って引き摺られたいのかな?」
「え、歩くって、ここの敵さんたちにキモノ姿見せるのが目的だったんじゃないんですか?」
「いつ誰がそんな馬鹿な話をした? ……もういい、大人しくしてろ」
「マスターが言って……ッわ!? た、高!! なんで私の体持ち上げたんですかッ!?」
「うるさい。黙って運ばれていろ。……あと数分だ」
「数分って……?」

 *

「……間に合った」
「え……、……夕暮れ?」
「……健気な部下がワタシの美を飾り立てるために働いてみせたんだ。それ相応の場所で、この美を焼き付かせてあげようと思ってね?」
「そういえばここ、フィローネの中で一番見晴らしがいい場所、でしたっけ……」
「無論、どの場所でもワタシの美が冴え渡ることには変わりないけれど。……せっかくなら、最も美しい形でお前の中に刻み込んであげるべきだろう?」
「そう、ですね。……すごく綺麗です、マスター」
「フ、当然。……それと、」
「え?」
「……今日だけ」
「……?」
「──美しいよ。ワタシだけの、リシャナ」
「──!!」
「……フ、腰、抜けてしまったようだね?」
「だ、って、ます、た……ほんとに、」
「一日に二度も言ってあげたんだ。せいぜいその小さな脳で噛み締めて、全力で主人に尽くすんだね?」
「……ずるいご主人様ですね」
「フッ……どこかの馬鹿部下が単純すぎるだけだよ」

▼耐えられなかった日

「──ん……ふ、」
「────」

 たぶん、何でもない顔をしていてずっと我慢していたのだろう。
 遠方から拠点へようやく帰還して、まずは自室で荷を降ろしてからシャワーでも浴びようと思っていた時。私は主人に無言で腰を抱かれ、彼の私室へ連行された。
 その段階で何かが待ち受けているのだろうと思って大人しくしていたら、彼の部屋の扉が閉じた途端、壁に磔にされ、唇を貪られた。

 すぐそこにベッドがあるのに、その時間すら惜しかったらしい。むしろ部屋にたどり着くまで堪えられていたことを褒めるべきなのかもしれない。

「ます……ん、むぅ……」
「…………っ、」

 息継ぎをする間もないまま何度も何度も角度を変えて唇を食まれ、吸われ、舐められる。
 数日間抑え続けた欲が最後の最後に振り切れてしまったんだろう。性急で、余裕なんてかなぐり捨てた、貪るようなキスを絶え間なく与えられる。
 いつもは余裕を保ってる彼が、部下を襲いながら吐息と微かな甘い声をこぼしていて、それだけで頭が蕩けてくる。思考が溺れてくる。

「……リシャナ」

 荒い呼吸混じりに名前を呼ばれ、顔を上げる。
 視線を交わせば、長い指の腹が何かを求めるように私の輪郭を撫で上げた。

 唇を結んで答えるようにキスを送れば、小さく息を詰める音が耳に届く。
「……無理、」と掠れ声をこぼした彼は、そのまま私の体を床へ押し倒したのだった。



2月号もお楽しみに!