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kobakoまとめ *2021.5月号
・ほぼ魔族長と部下夢主(+たまにリザル)の会話文です。
・時系列等々バラバラ
・series設定の話も含まれています。


▼匂いについて力説してみました

「マスターの匂い……口で伝えるのは難しいんですけど部下として鋭意説明義務を果たしますと、甘い匂い……いや香りがするんですよ。でも甘ったるいというよりは落ち着いた甘さというか色気のある甘さがしまして。まともに嗅いだら何秒か意識が持っていかれちゃうんですけど、でも嗅がずにはいられないんですよね。しかも香りも強い訳じゃなくて、気持ちとしては深呼吸してたくさん吸いたいんですけど思いっきり吸ってもなかなか入ってきてくれないというか……。そういうところまでねだらせようとしてくるから本当にひねくれてますよね、ねだりますけど。でも不意にふわっと漂ってきたら従いたくなっちゃうからそういうところ本当にずるいと思います。これこそまさに色気の暴力っていうか武りょくがブッ!!!」
「あと二秒で黙らなければ顎が砕けると思え」
「だまる、まえに、もうくだかれへ、ます……」

▼キレ部下

「…………別に、怒ってない、です」
「ああ、そうだよねぇ。あれ(パンプキンタルト期間限定クリーム増量品)が失われてしまったのは、お前の仕事が遅すぎるせいだしねぇ。むしろワタシが口にしてあげたからこそ無駄にならずに済んだんだ。感謝して欲しいものだね?」
「……ソウデス、ネ」
「…………」
「…………(ふんすッ」
「…………食べ物ごときで……」
「ごときじゃないです別に怒ってないですけどッ」

▼マナー講習

「はい、リザル先輩」
「あ?」
「礼儀作法ってどうしたら身に付きますか」
「また突拍子ねェ……ッてか俺に質問することじゃねェだろうよソレ」
「だって聞けるのリザルしかいないし……」
「お嬢は俺のことを何だと思ってンだよ……」
「戦術のことも大地のこともマスターの機嫌の取り方ももしかしたら恋愛相談も全部のってくれるであろう全幅の信頼が寄ってる大先輩」
「何故か何一つ嬉しくねェンだよなァ」

 *

「つーか礼儀とか今ッさらだろーがよ、お前らの場合」
「……そうだけど。一応、学んでおいた方がいいかなって、気持ち的に」
「ンあー……言葉遣いとかは俺も深く考えたことねェから教えらンねェしな。日頃の行動見直せとしか言えねェな」
「(やっぱりなんだかんだで建設的なアドバイスくれた、さすがリザル)。──日頃の行動って、例えば?」
「…………あの人の後ろ歩いてる時、膝裏ガン見すンのやめるとかじゃね?」
「え!? それアウト!?」
「アウト」
「……匂い嗅ぐのは」
「アウト」
「…………寝顔、眺める、のは」
「今半泣きになってる時点で無理だろうよ……」

▼口にもよく突っ込まれる

「は、ぐ……」
「……出血しているね。自分の歯で口の中を切るなんて、お前はどこまで間抜けなんだろうね」
「ひははらいひゃないへふは(仕方ないじゃないですか)、ぶふへひゃっはんらはら(ぶつけちゃったんだから)……」
「…………ただ、」
「……まふたー?」
「……お前の短い舌に赤い血が乗っている光景は、なかなかいいものだね?」
「へ……うぇ、!?」
「こうして指で血と唾液を混ぜてあげると……ほら、簡単に舌の上で糸を引く」
「わ、わらひのくひで(私の口で)、あおばらいでくらはい(遊ばないで下さい)っ!!」
「何を言っているのか伝えられない限りはやめてあげない」
「へっはいわはっへるくへに(絶対わかってるくせに)ッ!!」

▼ボコブリンとトカゲとハンパモノ

「じゃあ次の遠征もこの動きでよろしくね」
「ギャア、ギャー」
「うん、ちゃんとみんなで帰ってこられたら美味しいケモノ肉、マスターにおねだりしよ」
「ギャア!」
「……お嬢」
「んー? 何、リザル」
「いつのまにかすげェボコブリンに懐かれてンな」
「ふふん、日頃からのこまめなお世話が生んだ信頼関係ってやつですよ」
「へェ、やっぱ餌付けされてる側の奴は同じ立場の魔物の扱いが上手いンだな」
「そう簡単に私をおだててくれないあたり、さすがリザル」
「……でもま、下位の奴らにも束になって反抗されちまッたら統率どころじゃなくなるかンな。人間の身にしちゃ上出来だろーよ」
「……本当に、理想の先輩すぎやしませんかリザルさん」
「気持ち悪い目ェ向けンなや。お嬢がチョロすぎるだけだッての」
「……まあ、後から気づいたんだけどね」
「何にだよ」
「……マスターにここへ放り込まれた初日、あの子たちが私を仲間じゃなくて餌だと認識してたこと。あと、割と長い間食べる機会を窺われてたこと。今でもあの子たちがお腹空いてる時は指とか持ってかれそうになったりする」
「……そりャあ、そうなるよなァ」

▼要は何されても起きなかった

「……ま、マスター」
「…………あ?」
「今起きて初めて知ったんですけど……なんで私の体、こんなに噛み跡とキスマークだらけなんですか……? 記憶、ないんですけど……」
「……遠征の疲労ごときで爆睡していたお前が悪い」

▼腕も好きです

「リシャナ」
「はい?」
「邪魔」
「……もう少しだけ、」
「十分間も触らせてあげたのだから、そろそろ対価を支払うくらいじゃ済まなくなるが」
「だって……感触が、触り心地が……っ、」
「……悲壮感を漂わせておけば許すとでも? あと二の腕を揉むな」

▼嗅がれる

「どんな匂いするんですか? 私」
「無臭」
「……じゃあなんでさっきから首元ですんすんしてるんですか。すごくくすぐったいんですけど……」
「主人の匂いがちゃんと付いているか確かめてあげているだけだ。これも躾の一環だよ」
「……ソデスカ(……レムリーみたい)」

▼げんかいだったんですよ

「マスター、もう立てません」
「へぇ」
「…………(スッ」
「……その手をへし折れと?」
「…………だっこし、でゥッ!!!」
「あまりに愚かな戯言が聞こえた気がするが、ワタシの聞き違いかな? 愚かが過ぎて、このままこの頭を踏み砕いてしまいそうだが」
「ごめんなざい……出来心です……」

▼心地よかったんですよ

「おい」
「…………やです」
「ただでさえ主人に体を背負わせるという愚行をしでかしているのに、お前に拒否権なんて無いと思うのだけどね」
「落ち着きすぎて、離れたくないんです。……こんなに安心する背中してるマスターが悪いです」
「……あと一分で振り下ろす。せいぜい部下の身には過ぎた時間を噛み締めるんだね」
「…………あい」

▼眠かったんですよ

「──時間だよ」
「…………」
「……おい」
「…………、」
「(……まさか、)」
「…………すぅ」
「(一分で寝やがった……)」

▼無邪気な主人による可愛らしい好奇心がもたらした微笑ましい戯れ(本人談)

「──これまで、数々の艱難辛苦を迅速且つ華麗に乗り越えてきたのだよ、このワタシは」
「へい」
「だが、溢れ出る才気を持つ美しいワタシに、口惜しくも如何ともし難い壁が出来てしまったという訳だ」
「……はい」
「さて、そんな無理難題をか弱い主人に突きつけたお前は──どう弁解をすると言うのかな?」
「ひとまず…………私のおっぱい揉むのやめてくださいませんか」
「フン、ここまで言われてなお主人の健気な努力を踏みにじるとはね? もとを辿れば胸の発育に対し絶望的な運命を持っているお前のせいだと言うのに」
「絶望的言わないでくださいよ!! ていうか、マッサージならともかくその触り方はただ自分が揉みたいだけじゃないですか!!」
「ああ、嘆かわしいね……。お前は一般に流布する定説すらその短絡的な思考で蔑ろにしてしまうんだね……?」
「定説……ってなんですか?」
「フッ……、……だぁい好きな主人に揉まれ続けたなら、この貧相な胸もすぐに大きくなるという説だよ」
「ここ最近で一番訳わからないドヤ顔なんですけど、どこから突っ込めばいいですか……? 発想が私より乙女寄りのところからですか……?」

▼日々責務に苛まれる幼気な主人が束の間心安らげる戯れ(本人談)

「こちらは成長の必要はないが、その分大した楽しみもないね」
「そう言われながらかれこれ一時間はお尻触られ続けてるんですけど私。逆に何が目的で撫で回してるのか聞いてもいいですか」
「日々多忙を極めるこの身を癒すための手段を模索しているんだよ。……お前の体に面白みがないせいで、早くも頓挫してしまいそうだけれどね……」
「すんごい綺麗な憂い顔見せてくださってますけど、部下のお尻撫でてただけですよね? あとその顔見せられると何故か私も傷つきます、被害者なのに……」

▼揉まれたら揉み返されると思え

「んー、やっぱり固い……思ってたのと違うと言えば違うけど……逆にこれもありかな……むしろ癖になるというか……」
「そろそろ膝の上から突き落としてお前の背骨を踏み折りたい気分になってきたが、最期に言い残したいことは?」
「……違いますよマスター。私はただ、自分が揉まれた分揉み返してるだけです。いんがおーほーってやつです」
「ワタシは献身的な養育の一環としてお前の無に等しい胸を触ってあげただけだよ。対するお前は私利私欲に呑まれ主人を蹂躙しているにすぎないと思うけれどねぇ?」
「…………なんでもいいのでとりあえず揉みますね。次はお尻も行きますので」
「……反撃のためにそこまで振り切れる意味がわからない」

▼それの必要性を感じなかったので取り除いてあげたまで(本人談)

「……っ、……、」
「ああ、イイねぇ……ようやく見たかった顔を見ることが出来た」
「……すーすーします、そわそわします、いっそ全部脱いだ方がマシな気もしますッ……!」
「マシと言っている方を選ばせてあげる訳がないだろう? ……にしても、こーんな布一枚取られただけでここまでイイ顔を見せるなんてね?」
「……絶対、絶対言いふらしますから、反撃できない分言いふらしますから……天下の魔族長が、部下のパンツ指に引っ掛けて弄んでたって……!!」
「フ、やってみればいいよ。その場合、ワタシはこれを絶対に返してあげない。且つ、お前には今の状態のまま外を出歩いてもらうけれど、ねぇ?」
「…………主従揃ってノーパンとか魔族がただの変態集団だと思われるだけじゃないですか……」

▼むにむに

「だいたい、谷間だってちゃんと出来るんですよ私」
「幻覚が見えているなら回復兵のところへ行ってこい」
「見る前から切り捨てないで下さいよッ! 今から見せますから!!」
「…………」
「……ほら、こう、(もにもに」
「…………」
「こう、して……(むにむに」
「………………」
「ほらマスター!! 谷、ま……ッ!!?」
「……よくわかったよ、リシャナ」
「わかったって……谷間があることじゃ、ないですよね? あとなんで押し倒されてるんですか私……?」
「今日は──お前の自慰をワタシが見てあげる日ということでいいのだろう?」
「よくないです!! そんなつもりで揉んでたんじゃないです!!」

▼べったり主従シリーズ_侵略戦争

「狭い。固い。寝心地が悪い」
「じゃなんでわざわざ私のベッドで寝るんですか……! そもそも一人用ですからこれ……!」
「そう言うのならお前が一人以下に圧縮されれば良い話だ。ほら、手伝ってあげよう」
「いや意味がわからな……え、ほんとに腕回すんですかっ!?」
「良かったじゃないか、お前の大好きなワタシに抱かれて適正サイズになれるのだから」
「なりたくないしこれ抱かれるじゃなくて抱いて締められてるだけですッ! ぐえ、つ、潰れるー!!」

〜数分後
「……マスター?」
「…………すぅ」
「(抱きついたまますっごく穏やかに熟睡してる……)」

▼べったり主従シリーズ_包むなら絶対全裸

「さあ、そろそろ寝ようか」
「……何でそう言いながら服全部脱いでるのか、念のため聞いても良いですか」
「そんなもの、ワタシのこの肉体に包まれて寝た方がお前が喜ぶからに決まっているだろう? なんとも恵まれた瞬間じゃないか。咽び泣いて感謝してくれて構わないよ?」
「……一応私のためって思ってくれてる部分は嬉しいなと思いました」
「それにしても、いつ見ても極まった美しさだ……なんて潤いのある肌つやをしているんだろうね……? 素晴らしい……」
「……時間かかりそうなら先寝ますね、おやすみなさいマスター」

▼べったり主従シリーズ_しつけレベル1

「────」
「……腑抜けた顔はいつも通り、か。もう少しマシな顔も出来るようにならないとね?」
「そうです、けど。…………、」
「何」
「……すごく優しく、頭撫でるなって」
「痛い方がお好みだったか?」
「ち、違いますよ! ……なんか、一周回ってすごく、恥ずかしいだけです、何も出来なく、なります」
「…………(ちょろいな)」

▼べったり主従シリーズ_一ヶ月ぶりの帰還

「…………あ」
「…………、」
「お、おかえりなさい、マスター……」
「ああ」
「(じっ……」
「…………」
「(マスターだ、マスターだ、一ヶ月ぶりのマスターだ、久しぶりのマスターだ、いい匂いがするマスターだ、マスター、)」
「……リシャナ」
「ひゃい!!?」
「視線がうるさい」
「ご、ごめんなさい……」
「…………」
「…………」
「はぁ……。…………ただいま」
「!!! おかえりなさい、マスターっ!!」
「騒がしい」

▼べったり主従シリーズ_ピロートーク

「……あんなにしてあげたのに、」
「?」
「今の方が幸せそうな顔をしているのは、微妙に納得がいかないね」
「……どっちも幸せですよ、ちゃんと」
「……フン」
「でも……たしかにこうやってマスターに頭撫でてもらいながらベッドでのんびりしてる時間は、一番幸せかもしれないです」
「単純だね、呆れるほど」
「ふふん。……マスター、」
「……ん」
「──大好きです」
「…………、……知っている」

▼幸福の戦場

「──ああ、ようやくわかった」
「……何がですか?」
「戦場に立っている時のお前の表情。……抱いてあげた後と、同じ表情をしている」
「なんかそれ、私が戦いに興奮してる変態みたいですね」
「そうとも言えるだろうね。……それほどまでに、幸せそうな顔をしているのだから」
「……たしかに、幸せかもしれないです。戦いが好きな訳じゃないですし、痛いのはもちろん嫌ですけど」
「────」
「──結局、マスターのための私でいられる一番の瞬間ですから」
「……フ、やはり頭がおかしいね、お前は」
「……そうやって頭撫でてくれるなら、それでもういいです」

▼眠る直前の話

「相変わらず、微妙な抱き心地だ」
「……すごく眠そうな顔してるくせに」
「ああ、そうだね。お前の抱き心地が良ければ……苦もなく眠れたというのにね」
「苦労するくらいなら抱いて寝なければいいのに」
「へぇ、なら離してあげようか? 今後一生に渡って」
「………………それはやです」
「お前は愚かだね……本当に」
「うー……」

「──おやすみなさい、マスター」
「──……おやすみ」



6月号もお楽しみに!