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kobakoまとめ *2023.6月号
・ほぼ魔族長と部下夢主(+たまにリザル)の会話文です。
・時系列等々バラバラ
・series設定の話も含まれています。


▼部下語の時間

「今日も雨ですねー……」
「……鬱陶しい」
「マスター、そんなに私の体に頭押し付けてたら、綺麗な髪が乱れちゃいますよ?」
「……知らない」
「(やっぱり雨だからご機嫌斜め……)。……それにしても、いつ見ても綺麗な髪ですね。さらつやキューティクルってやつです」
「…………きゅ」
「きゅ?」
「……うるさい」
「へい(キュイ族みたい……可愛い……)」

▼雨リベンジ

「今日も今日とて」
「雨だね」
「……あれ、今日はちょっと元気なんですね」
「フン、魔族長たるこのワタシが天気ごときに支配される訳がないだろう」
「えーと……、……はい、そうですね」
「どうせお前は今日もワタシが外へ出ないと、そう思っているんだろうね」
「はい」
「フッ……やはりお前は馬鹿部下だね。お前たち人間の言葉でこんなものがあるらしいじゃないか。『水も滴る美しき肉体』、と」
「(その言葉はないですけど……)。……そですね」
「それはまさに、このワタシのような肉体を指す言葉。──つまり、(パチンッ」
「へ……、まさか」
「さあ!! 水を滴らせ艶めかしく潤うワタシの肉体を見るがいいよ!!」
「なんでそんな結論に至っちゃったんですか!!そして全裸で外出ようとしないでください!!」

▼晴れルーティン

「んーー、晴れた晴れた。昨日はマスターを止めるの大変だったけど、しばらくは雨降らなさそうだし、全裸になるのも控えてくれ、」
「ッフゥン!!」
「……るわけなかった」
「遅いよ馬鹿部下。ワタシの部下であるなら、朝一番からワタシの肉体を見つめ、その美しさの享受に時間を費やすべきだと言うのに」
「昨日散々見ましたもん……。それより、雨の中全裸であれだけポーズ決めて、風邪とかひいてないんですか?」
「ハッ! このワタシがそんなものをひくわけがないだろう!! 」
「それはなによりでーす。……あとは昨日の現場を見た魔物の子たちの誤解を解かないといけないですね」
「フン、何を誤解するというのかな?」
「……私と全裸のマスターが雨の中賑やかにやってて、とうとう私の頭がおかしくなったと思われてるってことです」
「それは誤解とは言わないだろう。お前の頭がおかしいと言うのは事実だしね」
「……そですね(マスターは元からおかしいと思われてるってとこには気づかれなかったか……)」

▼もちろん程度は考えているとも

「今は魔族と敵対してる人間はほぼ空にいるからあんまり見ないですけど、昔は拷問とかよくしてたんですか?」
「ああ、していたとも。……懐かしいね。苦痛を与えるたびに命乞いをするあの断末魔。死の淵に立たされた苦悶の表情。今思い出しても興奮してしまうよ」
「さいですか……。ちなみに、どんなことしてたんですか?」
「お前に改めて教えてあげる必要はないだろう」
「必要はないって……、……え、まさかマスター、日頃私にしてることがそれなんてことは……」
「……フッ、さて、どうだろうねぇ?」
「なんでそこはぐらかすんですか!? もしかして私、その時の興奮を思い出すためだけに拷問されてるんですか!!?」

▼フンフンふんふん

〜夜の荷台にて
「……フン」
「……ふん」
「……フンフン」
「ふんふん」
「…………フッ」
「ふー」
「……フンッ」
「ふんっっ」
「…………すぅ」
「…………」

 *

〜翌朝
「……で、お嬢は昨夜、何してたンだよ」
「あれ……リザル、聞こえてたの?」
「主従でまた訳の分からン意思疎通してやがると思ってナ」
「えっと……、……マスターがまた寝言でフンフン言ってたから、ふんふんで会話してみようと思い」
「……実は暇人ダロ、お嬢」

▼切なくなっちゃった

「……(さすさす」
「…………」
「……リシャナ」
「はい」
「ワタシは魔族に比べ下等なる人間に同情心なんて持ち得ないけれど。……人間の発育とはあまりに残酷なものだということは理解が出来るよ」
「……私のお尻撫でてから理解しないでください」

▼勝てない

「…………(じー」
「…………」
「(マスターに不意打ちちゅーをしてみたいけど、普通にしてると身長差が埋まらない……)」
「……何」
「あ、えと、綺麗なお顔だなって」
「フン、当然」
「(なんとか隙を見つけられたらいいんだけど……)」
「…………」
「(ううん、隙がありそうに見えてなさそ、)」
「リシャナ。その本を寄越せ」
「あ、はい。これで、んむ!?」
「(ちゅ」
「……ぷは、な、なんで、わかったんですか……!?」
「お前の主人だから」
「ず……ずるいです!!」
「騒がしい」

▼ゲームっぽい喋り方をさせた場合

「……フッ」
「…………」
「んぅ……ククッ」
「…………」
「ああ……フゥン……」
「……マスター」
「ンッフゥン……、……何」
「……感嘆詞がすごい勢いで漏れてます」
「だから?」
「えと……、……すみませんでした」

▼白の悪魔 りたーんず

「ま、ま、マスター!!」
「騒がしい」
「助けてください……! また、またあいつが……!! 怖い……怖いです!!」
「侵入者でもいたのかな? 何にせよ、このワタシがいながらそこまで怯えるなんて、なんとも情けない部下だね」
「違うんです! あいつが──コッコが出たんです!!」
「……何だと?」
「魔物の子たちはみんな避難してます……! ここまで来るかわからないですけど、私、怖くて……!!」
「……落ち着け馬鹿部下。騒げば逆に勘付かれる。……ほら、頭を撫でてあげるから、大人しくしていろ」
「は、い……ありがとうございます、マスター……」

 *

「……ごめんなさい、マスター」
「……何が」
「私、貴方の部下なのに、取り乱して……守ることもせずにただ怖いって……。……従者失格、ですね」
「フン、自覚があるならまだ救いようもあるかもね?」
「うう……」
「……しかし、太刀打ちの出来ない相手に無鉄砲に突っ込もうとしなかった点は、評価してあげようか」
「え」
「お前の命は使われるべき時に使われなければならない。そしてそれは今ではない。……そこまで判断が出来ているなら、少なくとも愚かとは言わないだろう。馬鹿部下ではあるけれど、ね?」
「マスター……」
「腑抜けた精神が少しでも持ち直したのなら、とっととあれをこの拠点から追い出す方法を考えるよ。あれは──あの白の悪魔は、野放しにしておく訳にはいかない」
「……はい、マスター」

▼くるりんぱ

「ねぇ、リザル」
「ンあ? ンだよお嬢」
「これ、異世界について書かれた本、なんだけどね。ちょっと気になることが書いてあって」
「異世界ッて……また随分突拍子ねェ話ダナ」
「まあ、空想のお話だと思うんだけどさ……ただ、このページの、ここ」
「何て書いてあンだよ」
「『この世界には妖精の姿を真似た地図売りが存在していた。その者は魔力を持たない人間の男であったが、肉体を緑の布に包み、奇妙な踊りをして見せていたという』……って」
「……おう」
「……ここに描いてある絵。すごく、既視感あるなと思って。ぴっちりタイツな感じとか。……いやまあ、私にとってはマスターの方が綺麗でかっこよく見えるんだけど」
「『マスター』ッて言っちまってるじゃねェか」

▼ふすん

「ふすん」
「……何をむくれているんだか」
「むくれてないです。……ふすん」
「むくれていないのならその幼い鼻息は何なんだろうね」
「ただの荒い鼻息です。ふすん」
「…………」
「…………」
「……(ピシッ」
「ぴぎゃいッ!!?」
「ハッ」
「何するんですか!? ノーガードの時のデコピンは命に関わるっていつも言ってるじゃないですか!!」
「騒がしい。……どうせ、先ほど聞いたことが原因だろう」
「う」
「ワタシが過去に魔物の雌どもを魅了していたことなど、今さら驚くことでもないだろう。なにせ、このワタシ、なのだから」
「……そうですけど」
「ほぉらリシャナ。嫉妬に狂う哀れなお前に、主人からの唇を与えてあげるよ」
「ちゅーすればご機嫌になると思ったら大間違、んむー!!」

▼でこちゅー

「(すっ」
「え」
「…………」
「ま、マスター? なんで私の前髪、めくってるんですか?」
「(ちゅ」
「!!!?」
「……フム」
「ふ、ふふふむって、ますた、何を、」
「特に深い意味はないよ。……ただ興味が湧いただけだ」
「た、ただの興味で部下を殺そうとしないでくださいッ!!」
「騒がしい」

▼べったり主従シリーズ_でもやってることはセクハラ

「(もみもみ」
「(今日も大人しくおっぱいを揉まれる……)」
「リシャナ」
「はい」
「……愛しているよ」
「……、…………、……」
「……何」
「……絶対今じゃないタイミングだと思うのですがそれでもすごく嬉しいと思っちゃう自分が悔しいです。私も大好きです」
「単純」

▼べったり主従シリーズ_やっぱりやってることはセクハラ

「……さすがのこのワタシでも、予想がつかなかったね」
「何がですか?」
「お前とこうして、争いのない静かな時間を過ごすこと。……それに幸福を抱いてしまうこと、だよ」
「……!」
「フ、馬鹿部下のくせに、ワタシの価値観を変えてしまうなんてね。……ますます、手放したくなくなってしまうよ」
「マスター……、……手放したくないって、私のお尻からってことですか?」
「……フッ」
「フじゃないです。そしてお尻撫でながら言うセリフでもないです」

▼おうちがいいの

「マスター、ようやく今日は晴れたみたいですよ」
「…………」
「昨日一昨日出られなかった分、今日は外に出、」
「……お前は自分が何を言っているのか、理解していないのかな?」
「え」
「日々主のために奮闘し、馬鹿な部下の扱いに頭を悩ませるこのワタシに、ただ雨が降っていないだけで、外に、出ろと。そう言うんだね? お前は」
「……はい」
「ッハ! なんて哀れな主人なんだろうね、このワタシは!! 美しくか弱い心が今にも折れてしまいそうだよ!!」
「そんなに外、出たくないんですか、マスター……」

▼好きな名前

「ギラヒム様」
「…………」
「ギーラーヒーム様」
「……何」
「やっと返事してくれた……。ずっと無視されてて、傷つきました」
「お前がふざけたことをするからだろう」
「ふざけてないです。たまにはマスターの名前を呼びたいなって、思っただけです」
「……フン、ワタシのこの名が美しく気高く崇高で、誰もが口にしたくなるものという点には同意だけれどね」
「ふふん、私はどっちの呼び方も好きですよ。マスター、ギラヒム様」
「……そう」

▼シャワー浴びて来いよ

「リシャナ」
「はい」
「水を浴びてこい」
「はい」

 *

「……たまにお嬢が命令されてる、『水を浴びてこい』って、どんな意味があンだ?」
「あーそっか、傍から聞いてたら意味わからないもんね。と言っても、そのまんまの意味だけど」
「そのまンまッて、何のためなンだよ」
「……要約すると、『ムラッとしたからシャワー浴びて来い』って意味」
「…………。……俺が言うのも何だが、情緒もへったくれもねェなお前ら」
「うん、私もそう思う」

▼感覚が麻痺してる

「ッフ、美の化身であるこのワタシに楯突くとは、ね? 君たちのように矮小な存在は、今すぐにでも消し飛ばしてあげなければならないよねぇ……?(ぺろり」
「…………」

 *

「ねぇリザル」
「今度はなンだよ」
「マスターが戦う時、いつも興奮してるのか舌舐めずりしてるんだけど、あれを見てかっこいいなぁと思う私って」
「異常ダロ」
「ですよねぇ……」

▼目が覚めるような美しさ

「(今日はなんだか眠いなぁ……。……こういう時は、)」

「マスター」
「何」
「えっと……マスターの美しくて全生命が震撼する肉体を見たら、元気が出るような気がしてきました」
「ッハ! 欲深い馬鹿部下だね!! だが、このワタシの肉体を眺めたいという欲を持つことは何もおかしなことじゃあない。存分に、見つめ、見惚れるがいいよ!!」
「ありがとうございまーす。(うんうん、マスターの体見て目を覚まそう)」

▼ふわもことツヤスベ

「わあ! マスター、あのふわもこな動物、何ですか!?」
「……羊だよ」
「ひつじ……。すごいもこもこしてますね……触りたい……」
「……リシャナ」
「はい?」
「お前が触るべきは、あんな獣では、ないよね?」
「いやえっと……マスターはツヤスベで、ふわもこではないので……」
「ッフン!! ワタシの肌の艶めきはお前のその間抜けな擬音で表現出来る次元にはないのだよ!! やはりお前は馬鹿部下だね!!?」
「突っ込まれるのそこですか……!?」

▼寝る一分前

「…………、」
「(マスター、うとうとしてる……)」
「…………」
「(眠る前にもう一回ちゅーしたかったけど、今日は我慢……)」
「……、……リシャナ」
「んえ、」
「(ちゅ」
「!!」
「……欲張り」
「なんで、わかったんですか」
「お前の主人だから。……寝る」
「……はい。おやすみなさい、マスター」
「……ん」

▼仕返し

「(もにもに」
「……このワタシの美しく雄々しき胸板を卑猥な手つきで揉むとは、地獄に堕ちる覚悟は出来ているんだろうね?」
「いつもの仕返し……のつもりでしたけど、予想の百倍触り心地が良くて、困惑してます」
「やはり地獄に堕とそうか」

▼儀式玄人

「フフフンフフンフンフン」
「(マスターが踊ってる……)」
「フフンフンフンフフフン」
「(マスター曰く、踊りは儀式に必要不可欠ってことらしいけど、あの鼻歌もなのかな……)」
「フンフンフフンフフフン」
「(まあ、なんにせよご機嫌そうで何より……)」
「フフンフン……ッフン!!」
「……あ、終わりました?」
「ああ、終わったとも」
「ちなみに今のって、何の儀式なんですか?」
「見てわからなかったのかな? これだから馬鹿部下は。……今晩からのお前の夢に、ワタシが必ず介入するための呪術だよ」
「へ!!? 今のやつ、私にかけてたんですかッ!!?」

 *

「ていうか、呪いもかけられるんですね、マスター……」
「ッフ、当然。このワタシに不可能な事象などこの世に存在しないのだよ」
「……ちなみになんですけど、踊りがあるのとないのとではやっぱり違うんですか?」
「違うね、違うとも。……そう、このワタシが華麗に舞い、踊ることにより──衆目の心を奪い、ワタシという美の概念を永劫に刻むことが出来るのだよ!!」
「……。……あれ、呪いの効果には関係ないんですか?」
「ハッ、儀式素人にはわからないだろうね。ワタシの舞という圧倒的付加価値の重大さが」
「(効果には関係ないのかぁ……)」

▼反応が面白かったのでつい

「(なでなで」
「んへへへ……」
「…………」
「…………」
「(なでなでなで」
「んへへへへへ……」
「…………」
「……マスター、なんでさっきから撫でたり撫でなかったり繰り返してるんですか?」
「……気分」
「そ、そですか……」

▼宇宙とか知らない時代

「マスター、空の先って何があるんですかね」
「ッハ」
「……今すごくバカにしましたね」
「ああしたとも。お前はそんなことも知らないんだね?」
「無知ですみませんでしたー。で、何があるんですか」
「単純な話だ。……空には果てがないんだよ」
「あ……そうなんですか?」
「そうだとも。天地分離前に翼を持った一族が空の果てを目指したそうだが、そんなものは存在しなかった。哀れなことこの上ないよねぇ?」
「わー……夢のないお話……」

▼本音と建前

「マスター」
「何」
「その……たまに、その前髪を手でよけてちゅーするのって、何か理由あるんですか」
「…………」
「……え、ま、マスター、急に近……」
「ワタシに心を奪われたお前の顔を、じっくり見てあげるため」
「へ……」
「……もとい、馬鹿部下の間抜け面を観察してあげるためだよ」
「そ、そでしゅ、か……」

▼いつでもすきすき

「マスターの後ろ姿の夢を見ました」
「ふぅん。……で?」
「……後ろ姿だけでも、マスター大好きって思いました」
「ッフゥン! 知っているとも!!」


次回もお楽しみに!