油断大敵、大胆不敵


なんで、こんなことになってるんだ。
よく回らない頭で、俺はそんなことを思った。


俺に後輩であるあいつが告白してきたのは、今から一月程前のことだ。知り合いでもなんでもないあいつは、「一目惚れでした、付き合ってください!」なんて言ってきた。同じ男である俺に。
その場で断ってもよかったんだが、あいつのあまりに真剣な表情にやられたっていうか…要は絆されてしまったのだ。
内心、俺はホモなんかじゃねえよ、とか思いはしたが、面白そうだし男とヤるのも悪くないと思ったんだ。

後から思えば、なんて馬鹿なことをしたんだと自分を責めたくなる。そのせいで、あんなことになってしまったというのに…


「おい、今日俺ん家来ないか?」
「いいんですかっ!」
目をキラキラさせて喜ぶ沖川。小学生かお前は。
「いいって。付き合って時間経ったしな」
そろそろ、沖川と付き合って一月経つ。そんだけ時間が過ぎれば…次の段階に進んでもいいよな。そう、キス以上の関係に。

男同士がどうやってヤるかは全く知らなかった。女とならいくらでもヤッたことあるんだけどな。
が、今はインターネットなんていう便利な代物があるから、そんなことは調べようと思えばいくらでも調べられる。需要があれば供給があるのと同じように。
調べた情報によると、男同士は後ろの穴を使って致すらしい。ぶっちゃけて言えばアナルプレイだな。さすがにそれは女ともやったことないので未知の領域である。
果たしてそんなことで気持ちよくなれるか疑問だが…何事も挑戦だと考えればいい。

そう、思っていた。俺が”男役”をするのだと。


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