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※帝光時代青→←黄

青峰っちへの気持ちが憧れじゃなくて恋だって気付いたのはいつだったっけ。憧れと好意は似てるって誰かが言っていた。だから最初は勘違いなんだと思ってた。思おうとしていた。だって、幾らオレが好きだと伝えた所でそれは叶う事のない恋だと出来の悪い頭でも分かっていたから。青峰っちも、青峰っちに憧れて始めたバスケも、今は全てが充実している。今までにない青春ってヤツだ。個性的で変な仲間が居て、毎日ギャーギャー騒ぎながら練習して、試合出て。初めて一生懸命になる事の楽しさを知った、そんな中二の夏。


「…え、あ、…青峰っち…?」


放課後の部活で青峰っちと二人きり。ワンオンワンをしている最中に足が縺れて転倒。で、青峰っちがオレに覆い被さる形で静止。辛うじて背中を打ち付けただけで済んだけど、汗の滴る真剣な表情をした青峰っちに見下ろされると思わず心臓が高鳴って息を呑んだ。さっきから黙って何も言わない青峰っちに対して、オレの乱れた呼吸音が煩い。やばい、どうしよう。ドキドキして顔が熱くなってくる。


「黄瀬」

「へっ、あ、あ…はいっ!」


不意に名前を呼ばれて裏返った声を上げてしまう。それでも青峰っちは一切笑わずに目を閉じろ、と命令される。怒っているのだろうかと不安を感じながらも瞼を伏せる。青峰っちの顔が見えないから余計不安になるオレの頬を、よく知った指先が撫でた。いつも頭や髪を撫でる、青峰っちの指だ。


「あ、あお…」

「よく分かんねーけどよ、今お前押し倒したら何か」


キスしたくなった、だからキスさせろ。何てまあ理不尽な。でも、オレの頬を撫でる指先が心なしか優しいのはさ。ちょっとは期待、しちゃっても良いんだよね。なんて思いながら笑ったら、へらへらすんな馬鹿犬って怒られた。






***

青黄の日おめでとうございます!
何かがっつり告白部分とか書きたかったけど青峰がデレんの早すぎて書けんかった…orz









mae|tugi

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