3 「一つ質問をしてもいいか」 「何?」 「おまえは何者だ」 赤司の言葉でみなの視線がミコトに注がれる。 みな考えていた事は同じなのだ。 実はここに来る前、キセキの面々は部活を終えそれぞれの帰路につく寸前だった。 しかし 《み、見てくださいっスあれ!!》 《あー?どうした黄瀬》 《煩いのだよ黄瀬》 《いいから見てくださいっス!!!》 ソレを最初に発見したのは黄瀬だった。 その次に緑間、そして青峰。 《あ…赤司くん……》 《………》 《あれれ〜?何あれ、オバケ?》 黒子が続き、赤司もその姿を捉えた。 紫原も同じに。 《ワタシ、キレイ…?》 真っ赤なコートに大きい帽子。 声は女だった。 そして、もう一度、 《ワタシ、キレイィイイイ?》 女の口が大きく裂けた。 《ギヤァアアアアァアーーーッッ!!!》 《うぉおおおおおっっ!!!》 《!!!!!?》 みなそれぞれの反応。 一番煩い黄瀬と二番目に煩い青峰、驚いている赤司、緑間、黒子、紫原。 《とととりあえず逃げるっス!!みんな逃げるっスよ!!!》 《おおおう!!行くぞオメーら!!!》 今まで歩いて来た道(廊下)をひたすら走る。 どこに逃げたらいいかはわからない。 だが走った。 追いつかれないように、捕まらないように。 |