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「一つ質問をしてもいいか」

「何?」

「おまえは何者だ」



赤司の言葉でみなの視線がミコトに注がれる。

みな考えていた事は同じなのだ。

実はここに来る前、キセキの面々は部活を終えそれぞれの帰路につく寸前だった。


しかし





《み、見てくださいっスあれ!!》

《あー?どうした黄瀬》

《煩いのだよ黄瀬》

《いいから見てくださいっス!!!》



ソレを最初に発見したのは黄瀬だった。

その次に緑間、そして青峰。



《あ…赤司くん……》

《………》

《あれれ〜?何あれ、オバケ?》



黒子が続き、赤司もその姿を捉えた。

紫原も同じに。



《ワタシ、キレイ…?》



真っ赤なコートに大きい帽子。

声は女だった。

そして、もう一度、



《ワタシ、キレイィイイイ?》



女の口が大きく裂けた。



《ギヤァアアアアァアーーーッッ!!!》

《うぉおおおおおっっ!!!》

《!!!!!?》



みなそれぞれの反応。

一番煩い黄瀬と二番目に煩い青峰、驚いている赤司、緑間、黒子、紫原。



《とととりあえず逃げるっス!!みんな逃げるっスよ!!!》

《おおおう!!行くぞオメーら!!!》



今まで歩いて来た道(廊下)をひたすら走る。

どこに逃げたらいいかはわからない。

だが走った。

追いつかれないように、捕まらないように。






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