理屈に強い彼らの場合


鍋。
理屈に強い彼らの場合
(以下、詭(詭弁家)=トゥルス/思(思想家)=ラエルティオス/理(理論家)=シャール)

@ 具材を切る。
理「痛い」
思「絆創膏探してきますから、心臓より高い位置に指あげてなさい」
詭「僕が切っとくよ」

A 大根がない。急いで買う。
思「おつかいしてきてください(←思想家の賢明な判断)」
理「わかった(ふてくされ気味←自尊心を傷つけられたらしい)」

B 芯の硬い具材から鍋にいれる。続いて柔らかいもの。
理「!」
思「なんですか?」
理「14秒足りない」
思「もう煮立ってるでしょうが」
理「(開いた料理本を思想家につきつける)ここに一分半と書いてある。取り扱い説明書を蔑ろにするな!」
思「吹きこぼれますよ!」

C 大体火が通った。途中、なぜかマヨネーズをふりかける。
思「・・・」
詭「なに?」
思「誰が卵と酢と油と塩胡椒を撹拌したものを入れろと言いました」
詭「?」

D 意外に美味しそう。
理「うまいぞ」
思「そこ、つまみ食いしない」

E お茶碗、取り皿、箸を配置。いただきます。
理「貴様、私の皿に人参を移すな。自分で食べろ自分で!」
詭「なんのこと?」
思「どさくさに紛れて私の皿に春菊移さないでくれます?」
詭「おとなげないなぁ、学生さん?」
思「(ため息)ふたりとも、野菜を食べなさい。野菜を」

F おっと、ポン酢を忘れてた。
詭「ポン酢、ないね(言うだけ言って、動かない)」
理「そうだな(頷くだけ頷いて、肉を食し続ける)」
思「持ってきますよ(あぁもうこいつらは←思想家心の声)」

G なぜかマヨネーズの味がする。
詭「なんでだろ?」
思「本気で言って・・・ますね。目が本気です」

H 一体なぜ・・・・・・。
詭「なんでかな?」
理「貴様のせいだ」

I 次回はカレーに挑戦。乞うご期待。
思「その際は、別な方と食卓を囲みたいものです(遠い目)」

※思想家が保護者
(彼らでお鍋/配布元:妙々。)

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