宝石とさよなら | ナノ


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長期から帰り報告をしていれば綱手様に残れと言われ、マンセルを組んでいた奴等を帰らせる。
気配が消えたのを確認し、何の話だと聞き返せば休みが無くて申し訳ないのだが護衛の任務に就いてもらいたいと綱手様は資料を渡してきた。
綺麗にファイリングされたそれをパラパラと捲る。
「一般人……ですか」
「まあそうなんだが、少し特殊だ。砂との摩擦を回避するためにお前に頼みたい」
「というと?」

聞けば風影の恩人であり、幼少期のストッパーとなっていた異世界人の女だという。
中忍試験時、暴走した我愛羅からナマエと言う名前を聞き取った先輩が三代目に報告していたらしい。
データなどが皆無で失敗に終わったらしいが、砂に潜り込ませていた奴から噂程度は取得できたようで、その女に関するぼやけた情報を少しずつ蓄積していったという。
三代目から引き継がれた資料に載っていたのを思い出し、森から連れ帰った女を見て信じたらしいが、まあ確かに上層部は納得しないだろう。
暗部の人間という肩書を持っているボクを抜擢したのは大方そう言った理由だな。
火影直属ではあるが根を黙らせるにはちょうどいい。

「チャクラは通じるが筋肉の作りも何もかも一般人と同じだ。少し運動不足気味のようだが」
「対象は根、または他国の者からの護衛。ですね」
「飲み込みが早くて助かる、自宅もお前の家で良いか?」

それは構いませんが……、テンゾウは猫のような目をスッと細めた。
「一人の人間にボクを起用するのは過保護すぎやしないですか?」
ふと浮かんだ疑問を尋ねれば風影の溺愛っぷりを見ればお前のその疑問が消えるだろうよ、何かあった時は奴の一尾で戦争を起こされかねんと微苦笑した。



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