わかったこと

わかったことがいくつかある

母(仮)が私のことを嫌っているらしい
どうやら私の目は普通じゃないみたいなのだ
薄気味の悪い赤目だと言われた
うむ、解せぬ
てか赤目とかどこの厨二病だよ
とか思った
まあ赤目なんてかっこいいよねーとか思っちゃったあたり
私もいい年こいて厨2病が抜けていないのだろう

それに反して父は私のことを溺愛している
私を邪険に扱う母とは滅多に会わせないし、くそでかい部屋を与えられた
私まだ赤ちゃんなんだけどな…おかしいな
いまどきの子は赤ん坊の頃から部屋を与えられているものなのだろうか
それにしてもこの部屋は広すぎないか?
まあ物があまりないって言うのもあるだろう
今室内にあるのは大きい収納とベビーベッド、シングルベッドだけである
父は私の面倒を母に見させたくないらしく、ベビーシッターを雇った
そのユイさん(ベビーシッター)が
「この部屋にはあまり家具とかないんですね」
と父に言ったところ、家具とかは私が多少話せるようになったら一緒に選びに行きたいそうだ
とんだ親ばかである
まあでもそう言ってくれたのはありがたい
あの父だ、私がいなかったら絶対この部屋をピンクとフリルで埋めるに違いない

そうそう
ここは私のいた世界とは違う世界らしいのだ
前世の記憶をもったままの転生がもうすでにありえないことなのに
世界まで超えてしまったんだから
この世界は私が大好きだったゲーム、ポケモンの世界だったのだ

なんで気づいたかと言うと、父がボールからヘルガーをだしたのだ
地獄の番犬ポケモン…ヘルガー
父がだしたボールは赤い半円に白い半円が組み合わさったような配色のモンスターボール
そして父は「シオリとカンナをこの部屋に入れるな」と言ったのだ
シオリさんとは私の母の名前であるが、はて、カンナちゃんとは誰のことだろう?
カンナちゃんのことは未だにわからないままである
まあこう言う経緯を経てここがポケモンの世界だと気がついたわけだ

内心すごく歓喜している
だ、だってポケモンだよ?!
ポケモン大好き
旅したいなー打倒チャンピオンしたいなー
なんてことをちらっと考えつつもこれからどうなるのだろうと不安を抱きながら寝る
とりあえず気ままに赤ちゃんライフを送りながらこれからのことを考えよう





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