■ 3



   * * *


 自宅に戻った私は、デジカメのデータをパソコンに移し、画面に映し出される男の痴態を眺めた。

 あの後、男は私が何を言っても反応を返さなかった。私としても、長居をして誰かに見咎められたくはなかったので、男を放って帰ってきた。

 画面の中で、男の顔が歪んでいる。私の手がマウスを離れて、股間に伸びた。ベルトを外してジッパーを緩め、熱を帯びたペニスを引き出した。男の喘ぎ声や息遣いをまざまざと思い出しながら、私は硬くなったモノを扱いた。

 想像の中で私は、男の陰茎や尻に納まったバイブを嬲る。男が苦悶と快感に不自由な体を悶えさせる。汗ばんだ筋肉質な体がびくびくと震える。

 私は昂ぶリ続ける自身の熱を煽るように、手を早め、想像の中の男に私の精液を浴びせる様を思い描きながらイッた。

 もう二度と、ああいう姿を見ることはできないのだろうか。

 私は、射精後の虚脱感に身を任せながら、ディスプレイの男の顔をぼんやりと見つめていた。




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