みそひともじ



<なんちゃって短歌/俳句群>

 つくし狩り
  うつむき歩く わらしべや


 散った花を
  踏み越えてゆく 子は夏


 空ちかく 届きそうだと
 
  背伸びする

     期待だけが 空まわる、
               ――夏


  夏空と 海の青とに はさまれて

   すっかりそまった 夏色のわたし


 汗と夢と 

  泪さえも 
  
   吸い込んでしまった 

   あの空は。


 あなたとの 待ち合わせ場所は

   金木犀
 
  同じ香りに 秘密に染まる


 空あおぎ 一人泣く泣く 
 
  はらはらと
  
  降りゆく雪が 眼に沁みて


 桜がさ 染まる頃には 卒業ね
 
 笑ったあなたに

  泣いたわたし

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へびあし
一番古いやつで、中学三年生。一番新しいので十代最後の年。
という、製作時に幅のあるやつを思い切ってまとめてみました。春から冬になってまた春に戻る感じになっています。こうやって見ると、中学生時と現在とあまり進歩が見られない気が致します。
異様に夏の歌が多いのは、夏があまりにも苛烈で私が鮮明に覚えているせいです。ぎらつく太陽、真っ蒼な空、熱に茹だる私。嫌でも記憶されてしまいます。夏はその状況のせいで、なにかすごいことが起こりそうな感じも致します。
どちらかと言うと過ごしやすい秋の方が好きです。食べ物もおいしいですし。



  
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