ある日、女優さんがゲストと司会に手作り料理を食べさせて、その評価をつけるという番組がやっていた。その番組の最後は必ず。

「愛さえあれば LOVE IS OK!」

というのだ。
それで俺、〈プルート〉は思ったんだ。

愛さえあればどんな料理も上手く作れる!

とな。でもそれは間違いだったと今もものすご〜く後悔している。俺は鍋にお湯を入れてラーメンを作った、説明書通りに作ったんだ!本当だ。証拠のラーメンの袋もあるんだ!

でも、できあがったのは―――

「これ作ったの…プルートでしょ?」
緑色の液体、紫色の煙を出す、何かの生物の骨が入った鍋をゼウスは持っている。
それを指差して、笑顔で俺に聞いてくる。
顔は笑顔だが…確実に怒っている…額に現れている静脈がその証拠。
「お、俺じゃない…」
黒いオーラを放ったゼウスに、「はい。俺が作りました!」なんて言ったらお空の星になるどころではない。
何とかして誤魔化さないと…
「でもね。この家にこんな料理を作る人は一人しかいないんだけどなぁ?」
ああ!ゼウス。鍋の取っ手に力をこめるな!
もげるぞ…取っ手。
「お、俺じゃないぞ…決して俺じゃないぞ!」
冷や汗が背中を伝わる。うう…いつまで誤魔化せるか…時間の問題だ…
「素直に白状したらどう?お兄さん、今海の水は冷たいよ?」
し…沈める気か?
「今の季節、海から見上げる空のお星は綺麗だよ…」
う…海に放流する気だな…俺泳ぎは得意だけど…
「一人で淋しいなら、犬とセットで海を探検する?」
犬…と?うわぁ!それだけは勘弁して欲しい!!


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