ちなみに結婚初夜の出来事はこれまた長くなるのでさくっと説明しよう。


隊長に貰った新品の紐パンには特に魅力も感じないのだがコレどうしようかと思い悩んでいた私だったがよく考えたら隊長が私の為を思って手に入れてくれたものには違いないので風呂上がりに装着しそれにしても隊長はどんな顔でこれを買ったのだろうと一人妄想していたらなんだか興奮してきたのでその勢いのまま紐パン一丁で隊長の寝所に突撃し当然のごとくボコボコにされて廊下に叩き出され少し悲しくなったが放置プレイだと思うと興奮してきたのでその勢いのまま以下略エンドレスを続けついに私が動けなくなり扉の前でパンツパンツ連呼しているとあきれたような顔をした隊長が廊下に毛布を投げてくれたのでそれにくるまって目を閉じた。



「良い朝だな……」



そして今、つまり朝だ。大きい窓からは淡い光が射し、外からは小鳥の鳴き声が聞こえてくる。
ふふふ、さすがの私もここ数日でダメージを受けすぎたようだ、まったく起き上がる気力がわかない。全身が痛くてちょっと涙が出た。柔らかい毛布とふかふかのベッドが疲れた身体にフィットして心地よくはあるのだが。……うん? ベッド?

「あれ、隊長?」
「起きたか」

窓を開いていた隊長がベッドの方に首を向ける。隊長も寝起きなのか上半身はなにも纏っていない。つまり半裸。鍛え上げられた腹筋がまぶしいです、朝からご馳走様ですぐふ。

「隊長、私廊下で寝ていませんでしたっけ」
「お前が寝たのを見計らってここに運んだ」
「へぇー……」

そうなのか。それなら最初から部屋に入れてくれてもいいような……いや待て。昨日の夜にここに、ベッドに運ばれたということは。

「まさか私……隊長と同衾してたんですか」
「ああ、うんそうなるな」

隊長は興味なさげに衣装棚を漁る。私はベッドに突っ伏して手足をバタつかせた。

「昨日の私羨ましいぃいいい、ほぼ全裸で隊長と同じベッドに寝ていたなんてぇええ……」
「何を泣いているんだお前は」

だってせっかく隊長が私と同じベッドで眠っていたのに私は寝ていたのだ。なんてもったいないんだろう。隊長の胸に顔をうずめてみたり普段は届かない首の後ろのにおいをかいでみたり隊長の天使の寝顔を心行くまで観察したりしたかったのに! 寝てたなんて!

「……また声に出ているぞスペンサー」
「だってぇえええええたいちょうううう!」
「そんな事、いつだって出来るだろうに」

なん、だと。

「い、いつでも入れてくれるんですか隊長のベッド……」
「全裸に紐だけで突撃して来なかったらな」

不審者かと思ったぞ、そう溜息交じりに言われたような気がしたが気にしない。いつでも、隊長と、一緒に寝ていい、なんて……! 想像しただけで心臓がきゅんきゅんしてよだれが出る。そばに会った枕をぎゅうと抱きしめて私は悶絶した。

「隊長好きすきすきすきすき好きです、結婚してください、わー言っちゃった!」
「昨日しただろうが」

隊長のなんでもないような言葉にニヤニヤが止まらない。キスは恥ずかしかったけれど、結婚しているっていいな。ぎゅっぎゅと枕を抱きしめながら頬を緩めている私に、隊長は暖かそうな服を選んで投げてくれた。

「服を着ろ、風邪をひくぞ」
「ああん惚れる! 惚れ直します! 隊長は今日も素敵ですね今日の下着は何色ですかどんな形ですか見たいです見てもいいですかいやむしろ自分から見せてくださ」


――ドゴォッ!!!!


衝撃に私の顔とベッドがへこんだ。けれど、飛んできたのは拳ではなくて平手。これがきっと隊長なりのデレだ。痛みと幸福で遠ざかる意識の中、額にそっと触れた唇を感じて私はそう確信した。


――ああもう、隊長大好きです、まる。







―――――――

801の日にあげるつもりだったんですが、私の執筆が遅い&予定の10倍近い長さになったせいでパンツの日をまたぎさらにそれすらも過ぎましたぁあああ)^o^(
内容的には801っていうかパンツですね。パンツっていうか変態ですね。作者の想像をも超越した変態受けですね。受けだと言ってももはや信じてもらえなさそうですね。新ジャンルパンツ国王受け。彼は子供を作らなくていいと言われて育ったためにそういう事は実はよくわかってないので隊長がゲフンゲフン全年齢サイトなのでそろそろ黙ります(・ω・)←
何はともあれここまでお読みいただきありがとうございました!


2012.0801〜0805 sato91


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