ショタになりまして |
「わー!撫子がショタになったらそんな感じなんだね。小6の撫子は見たことあったから今度は小6のショタになってもらっちゃった。なんだか生意気そうで虐めたくなっちゃう顔してるね。へー、ほっぺたは柔らかいねー。うりうり。」 滝がホッペを突っついてくる。 「…………ハッ!?ちょ、やめてよ。小6の私って…こんなに小さかったのか…よし、滝なんか服無いの?今の制服重いわ。それに一応これ…女装になるし?」 一瞬自分が小さくなったことに信じれなくて自分の両手を見つめたまま暫し放心。滝の突っつきによって意識の覚醒。そして服を要求する。 「んー、しょうがないね。じゃじゃーん氷帝学園初等部の男子の制服ー日吉ver。」 何処からともなく滝は男子の制服(日吉の物)を出してきた。 「なん…だと!?」 「クリーニング済みだけどね。」 「チィッ!!」 盛大に舌打ちをした後、撫子はその服を受けとって着た。 「あ、結構似合うね。」 「フ…人気レイヤーに不可能は無い!」 「関係ないよねそれ。じゃ、忍足に接触した後立海に行っておいでー。」 「…え?」 「忍足にショタはいいってことを証明するいい機会じゃない。それから立海に行って幸村君にそれといてもらわないと、僕じゃ元に戻せないんだ!」 「おいおいおいおいおい、確かに私は今ショタだけど自分に萌えないからどうすればいいのか分かんねぇし、こんな成りしてるけど中身は普通だぞ!っていうかなんで幸村君じゃないと無理なんだね!?無責任ではないのかね!?」 「え、僕の言う事聞けないの?それよりも…そんな生意気言うなんてどこぞの超ルーキーみたいだね。…お仕置きが必要かな?」 「はーい!行って来まーす!応援してねお兄ちゃん!僕頑張ってくるからぁあああ!」 撫子は逃げるように部屋から出て行った。それから忍足を探す。 「んー…しかし、ショタの良さ…それはショタだからいいんじゃないか…でも滝にそうしろって言われたしなぁ。」 「…ん?坊主。ここは中等部やで?迷子か?」 ウロウロと校舎の中を歩いていたら廊下でばったりと忍足と遭遇してしまった。まだどうやって魅力を伝えようか決めてないのに…何て言うタイミングなんだ。今は会いたくなかった。 「タイミング悪いんだよ!このロリ足!」 「なんや!?けったいな坊主………。」 「チィッ!」 「あ、ちょ待ちぃ!」 会いたくなかったが、それよりも追ってくる忍足怖い。がしかし、さっきまでの体と足の長さとかが違うため無様に転んでしまった。 「ブベラッ!?」 「自分、大丈夫かいな…?」 うつ伏せで倒れている撫子を見下ろす忍足。そして撫子は速攻で起き上がって制服についた埃とかを払う。それから膝を見てみると見事に擦りむいていた。 ニーソでないことを呪いたくなった。 「ふ…うぅぅぅ……ッ。」 やばい、涙腺が弱いのか?なんかうるんできた!?忍足になんか泣き顔を晒したくない! 「ッ…どう、ってこと…ないもんっ!!」 声震える。膝擦りむいたのも泣きそうになってんのも全部忍足のせいだ。 キッ、と睨んで撫子は駆け出した。 もうこの姿を戻してもらおうと立海へ向かう。その途中にも駅とかを利用しなければならない。 駅とか運賃が子供料金で乗れることに感動した。ちょっとこの姿でもいいかもしれない。あ、やっぱダメ。この姿だったらうふんな本が読めない。 とりあえず立海にやってきた。門を通るときは誰かの弟です!!と言う感じで堂々と入っていった。うん、怒られてないから大丈夫大丈夫。 「そこの小学生。立海テニス部になんの用事だ?兄でも居るのか?」 そう声をかけられて振り返ってみるとそこには柳が居た。 「マスタァア!もーどうよこの格好!滝がさぁ!」 「…撫子さんか?」 「そうそう!私私!分かってくれて嬉しいよ。忍足なんて気づいてくれなかったんだぜ!?」 「………萌え…。」 「ん?何か言った?」 「いや、なんでもない。予想はついている、精市に用があるのだろう。一緒に行ってやる。」 「わーい!マスター紳士だ!!マスター!ついでにお願いがあるんだ!」 「なんだ?」 「肩車をしてほしいんだ!いやー、前々から背の高い人に肩車をして移動したいと言うのが私の夢だったんだよ!組体操とか私はいっつも下でさぁ。」 「……いいだろう。」 柳はしゃがんでくれたので撫子は肩に跨った。ちゃんと固定してから柳は立ち上がる。 「おおおおお、高い、高いぜ!」 「満足か?では行くぞ。」 柳はそのまま部室へと向かった。そして入室。入ると他のメンバーも居た。撫子に集まる視線。 「なんじゃ?参謀の隠し子か?」 「仁王、…バカではないのか?」 「…プリ。」 「やーいやーい、仁王バッカでぇ!プススススススス…。」 「……もしかして椿崎か?」 「イグザクトリー!ショタになった撫子ちゃんでっす!マスター降ろして降ろして。」 柳に肩車から解放してもらって、地面に着地。 「わー!撫子さんちっちぇぇ!」 赤也が撫子の頭をバシバシ叩くように撫でる。 「わー!赤也君に頭撫でられるってそう無いぜ!しかし若干痛い!」 「止めてあげてください赤也君。椿崎さんが立海まで来てるのは幸村君に用があるからでしょう。」 「…立海のメンツは察しがよすぎて好きだ。と言う訳で幸村君、元に戻してやってください。」 「いいよ。そう言う約束だからね。またその姿で遊びに来てよ。」 「アハハハハハハ、善処しまーす。」 やっと元に戻れた撫子。帰りは普通に大人料金で返ることになった。ちょっと損した気分だ。 そして次の日学校に行ってみると忍足が若干キラキラした目で撫子に話しかけた。 「なぁなぁ撫子。」 「何?」 「俺、ショタに目覚めたかもしれん!」 「…は?」 「昨日な、中等部に迷い込んだ初等部の子が居ってな。話しかけたら逃げられてしもうて…でな!その後や!派手にその坊主がこけてな、大丈夫か?って聞いたら平気や言うてめっちゃ涙目になっとん!めっちゃ…禿萌えたわ……ショタってあんな…キュンキュンした……。撫子にも見せてやりたかったで!」 「あーーーーー………うん、ウラヤマシイナァ…。」 ―――――――――― 400000hit企画最終弾 悠様リクエスト「主ショタ化/ファンが禿げ萌えている」でした。 あんまりショタ化がいかされてないような…?うん、気のせい気のせい。 |
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