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次の日ジャンヌは処刑させれた。 そしてその次の日イギリスはフランスの所へジャンヌの手紙を届けに足を運んだ。 そこでもイギリスは無駄とわかっていながらも眼帯や長袖で傷を隠していた。紳士なりの配慮だったのかもしれない。 「こっちであってんのか?………そうか、ありがろう。」 フランスの居るであろう家についた。扉を開き、中に入る。そこには家の簡素な椅子に座り宙を仰いでいるフランスの姿があった。心ここにあらずと言った様子だった。何て声をかければいいか分からなかった。 「……フランス…。」 「何しにきた?」 冷たい声だった。 「これ……ジャンヌから。」 イギリスは手紙を差し出した。 「お前が、あの子の名を呼ぶな!あの子が何をしたっていうんだよあの子は…あの子は……っ。」 「…ごめん。」 謝るしか出来なかった。自分の無力さが招いたことだったから。 「今さら…遅いんだよ!出てけ…出てけよっ!」 あぁ、俺は完全に嫌われたな。 「会いたいか?」 「あぁ、会いたいさでも無理だろ!あの子は…もう居ないんだっ!」 「……そうか…その手紙は読んどけよ。彼女からの最期のメッセージだ。」 そう言ってイギリスは家を出た。壁に寄りかかる。 「っはぁぁぁ……お前も会いたいか?話がしたいか?…………そうか、じゃぁ手助けしてやろう。俺の力を持ってしても3分…5分位しかもたないからな。行ってこい…!」 ほ ぁた!! もうすぐ5分が経ってしまう。もう少しもってくれ。少しだけでいい。これで罪が消えるとも思っていない許されるとも思っていない。 ただ、恩返しがしたいんだ。 魔法の力が切れジャンヌはまた消えていった。 あり が と ぅ――――…… …..。 「良かった…良かったッ!」 そしてイギリスはジャンヌに誓ったこと。自分の国を変えるため。自分の国へ帰っていった。 魔女と呼ばれた少女ジャンヌ・ダルクは天使の手によって本物の天使になりました。 |
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