Prince of tennis | ナノ


勝つんは氷帝軍 end


「貴様らは自分たちの力でここまで来たと思っているだろうが違うぜ?全部滝の作戦だ。初めて入ってくる地に何も策を立てずに来るなんてな、まぁ、何も考えずに突っ込んでくるとは好都合だった。何に責めたれられていたんだ?あーん?」

自分たちは宍戸の挑発でここまで来てしまった。結局は宍戸の挑発に乗っていたのだ。鳳がクスリと笑う。

「俺たちの軍に恐怖しろ。これで――――――チェックだ。」

「う…うっああぁぁぁあぁぁあぁあぁぁっぁぁぁ!!」

敵軍兵士が発狂したかのように扉に向かって走り出した。気絶しているトップの人物を置いて。自分の命が惜しい。そう考えた兵士はその時点で裏切りのレッテルを貼られるだろう。しかしそれを貼られても自分の命を投げ出すことはしたくないらしい。だったらこうするしかなかった。人質を取って、命の交渉。敵兵士は、扉をくぐる際、横で寝ていたジローを拘束し、抱え、逃走することにした。

「い、いいか跡部!こいつは人質だ!返してほしければ俺たちの本陣に投降してくるんだな!」

そして姿は見えなくなる。

「…あいつらは本当にバカだな。」

「クスっ、そうだね。一番大切なものは置いて行っちゃうしね。僕たちが一番欲しいものはあんな平の命じゃなくてこいつの身柄だったっていうのに、」

滝はコツンと足で気絶している人物を蹴る。

「さぁ、お前ら見ものだぜ?俺のチェックメイトと言ってないのに逃げ出した奴らの最期だ。」

跡部はメンバーを引き連氷帝軍正門の見える場所へと移動する。敵兵士は正門をくぐり氷帝軍本陣を脱出した。

「んあ?あれ、俺なんで飛んでんの?ん?体が動かない…。」

そんな敵兵士の中で緊迫していた空気の中ジローが夢の中から覚醒した。まだ寝ぼけているようで状況の理解をしていない。

「はっ、やっと起きたのか。お前の命は俺らが握っている。お前が死ぬようなことになったら跡部を恨むんだな。」

「んー…あぁ、俺の出番になっちゃったのか…お前らマジださいC。」

「何を!?」

「だってお前ら跡部のチェックメイト聞かずに出て行ったんでしょ。」

「?」

「だめだよー。跡部のチェックだけだったら、お前ら―――――死ぬよ?」

「!?」

戦慄が走る。ジローの声が眠そうなものからトーンが一気に下がった。

「大人しくあそこで捕まってたら死ななかったのになぁ。俺らが用があんのは君らのお偉いさんだけだよ?お前らなんてどうでもE〜。んで俺を拘束なんてしても、意味無いC!」

ジローはいつの間にか拘束を抜け出しており、抱えていた兵士らを蹴って殴って自分の両足を地面につけることに成功した。

「ほら、逃げなー。俺をここにおいて逃げたらいいことあるかもヨ?」

もう戦意を喪失した兵たちは逃げることしかできない。ジローはその光景をニコニコしながら見送る。

「んー?そろそろいいかな?」

ポケットに手を突っ込み取り出したるは手榴弾。それのピンを外し、逃げ出している兵士たちに向かって投げつけた。そして爆発。ジローの視界の中で走っている人など一人もいない。

「ほーら良いことあった。あんな近くで爆発を見る事ができたんだもん。一生に有るか無いかの貴重な体験だったでショ?」

ジローは歩いて本陣に帰り始めた。ふとジローが視線を上にすると跡部をはじめとするメンバーがジローを見ていた。

「俺がんぱったよー!でも跡部ー、運ばれながら寝たふりするの辛かったんだよー!でさでさ!今回俺が止めさしたから俺が言っていいよね!


俺達が勝者だ!!」






―――――――――――
2011,06,拍手

日吉がぁ、一回しかしゃべってなーい\(^o^)/

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