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「言ったね…。」 「言ったな。」 予想通り。 「だったらなんでワイを信じてくれんかったん?」 「だったらなんで俺を信じてくれんかったん?」 「ワイ、言ったやん。白石は悪うないって、白石は無実やて…ワイ言うたやん!」 金太郎の悲しそうな顔を作る。 「俺も、言ったな。俺は何もしてないって。ちゃんと真実は、真の事は言い続けてきたやん。」 白石の儚そうな顔を作る。 「「真実を知らんと勝手な虚実を作って制裁して来たんはどっちや?」」 「「「ッ…。」」」 「私のキャラを純粋無垢なヤンチャっ子って君たちが勝手に思ってただけでしょ?」 「俺かて…そうやろ?それよりも俺は始めから自分が虐められるように仕掛けては無かったんやで?」 「それは…。」 「いいか?勘違いすんなや?被害者はどっちで、加害者はどっちや?答えてみ?」 「………。」 「ん?答えられへんのか?」 「白石ー、仕方ないよ。低能で無能な脳味噌は蟹味噌な残念な流石の私も同情してしまうような人達なんだよ?答えられるわけないじゃーん。だから代わりに私が答えてあげる。 えーっと、…一個ずつ考察していこうか。まず私、私は被害者だよね。だって私は白石を庇っただけで虐められ始めたんだ。これは十人が十人そう答えるよね。次に白石、白石も被害者だ。なんせ無実の罪で君達から制裁と言う名の暴力を一方的に、一方的に浴びてたんだから。あれ?あれあれ?あれれぇ?後は君たちだけだね。まぁ言わずもがな君達が加害者だ。あっは!考察って豪語するほどの量がなかったや!薄っぺらいね!」 「それは…。」 「虚実に踊らされてさ、見てるこっちは心底楽しかったよ。愚かで無様でホント…アハハハッ!」 「俺らは…自分らを見損なったで、こんな酷い性格をしてたなんて…こんな騙されてたなんてっ。」 「おぉ謙也、自分の葛藤する様は美味しかったで?ホンマ良い表情感情、申し分なしやったわ。流石俺らが見込んだ玩具。」 「玩具やと!?」 「うん、玩具。ちなみに私のお気に入りは光だよ。名誉だね!」 「さっきからこっちが下手に出れば…好き勝手なこと言いよって…死なすど!」 我慢ならないと言った様に初めて一氏が発した。 「んっんー?何言ってんの?私たち、死んだでしょ?ここで、君たちに見せつけるように自殺、してあげたでしょ?」 「「「ッ!?」」」 「放っておいたら私たち死んでたんだよ?なのに君たちは私たちを病院に搬送した。何で?散々殺したいと思っていた相手がやっと自分から居なくなってくれたんだよ?君達は一切手を汚さずに私達っていう君達から見たら害悪でしかないクソみたいな奴らを排除できたんだよ?なのに、何で?」 「それは俺らが無実やて知ったからやろ。」 「それで謝りたくなったと、死にたかった私たちの意思を無視して、無理やり生かして自分たちは私たちに謝って…何で?」 「許して…欲しかった……んや。」 「バッッカじゃないの?許して欲しかった?許して貰ってもう一回仲良くしたかった?ざけてんじゃねぇよバァアアアアアカ。こっちは君たちに頭を下げられてさ、こう答えれば良かったのかな?『はい、君たちの言い分は分かりました。もう頭をあげてください。君たちも騙されていたんですね?だったらもう今回の事件は無かったことにしましょう。お互いまた仲良くしていきましょうね?』って。君たちが頭下げたってそんな軽いもん下げられてもなにも感じねーよ。言葉だけでの謝罪?そんなもんくそくらえだ。ねぇ、君たちは私たちに何をした?罵っただけか?違うだろ。こんな風に私たちを痣だらけにしただろうが。」 「だったら、俺らを気が済むまで殴ればいい。」 「ハッ、謙也…それがエゴやゆーんが分からんのか?殴ってイーヴン?そなアホな。自分らは100%悪いからな、殴られるのは当たり前やろ。こっちは100%悪うないのに殴られた。な、これでチャラだって言えるんか?なぁ。ものの勘定も出来んくなったんか?ド低脳共。」 「だったら私は君達が二度とテニスが出来ないように腕、壊してもいいんだよ?躊躇なく迷いなく、私はそれをすることは出来るんだよ。壊しても、いい?」 「っ、それは……。」 「ヤだよね。私だって君達と同じように鉄拳制裁をして君達みたいな下等生物には成り下がりたくないからね。殴ってやんねー。」 「俺らは、もっと頭を使って自分らを、四天宝寺を追いつめることにしたわ。」 |
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