青春Destroy | ナノ


074


「よし、このデータは私の方で編集するから赤也君は実況の編集をよろしく。」

「了解っす。完成したらリンク張りましょう!」

「モチ!じゃ今日はありがと、また会う日まで!」

撫子と忍足は赤也の家を後にする。

「忍足も乙。」

「…俺何で来たんやろ…めっちゃ疲れたわ。」

「ドンマイ、ドンマイ。
そんなあなたにプレゼント。この前学校で撮影会をしたときの写真あげるよ。ほらどれが良い?」

撫子は端末を再び取り出し、忍足の前へと突き出した。

「!?上手く撮れとるやん。めっちゃ綺麗やん!」

「そんなに褒めても何も出ないぞ☆」

「このドレス。」

「おい。」

「冗談や。でもほんまクオリティー高いなぁ。」

「ですよねー!マジ神がかってる!!一枚だけデータ送信してやるよ。私の寛大な心に感謝しな。」

「えー…選びかねるわぁ。…ほんまヤバいで…これ…いやこれも捨てがたいて…。」

さっきのテンションとは打って変わって真剣に写真を吟味し始める。

「おーい、まだかい?」

そろそろ退屈になってきた。

「……あぁ!これや、これがええ!」

「ん?どれどれ。」

撫子は手渡していた写真をのぞき込む。

「……………お前…歪みねぇな。」

忍足が選んでいた写真は撫子がルカのコスをしていて、ドレスの裾が大きくめくれており、足が見えている状態が写っている写真だった。
撫子はため息をつきながらそのデータを忍足のケータイへと送信。

「当たり前やん!今更撫子の前で自重したところでメリットなんて無いやん。」

「ま、確かに。」

「あー…このルカ姐さんになら踏まれてもええわ。」

忍足が写真を見ながら呟く。

「ん?踏んだろうか?」

「…ルカ姐さんのコスをして踏むなら踏んでぇな。撫子に踏まれる趣味は無い。」

「それは残念。」

「ところで他の写真はどうするんや?」

「コピーして布教。ファンクラブの子にあげる約束してるしね。」

「さよか…。」

「明日からはファンクラブの子にモテモテなのだ!!楽しみすぎて涎出そう…。」

「うわ、汚ッ!」

「お、わりわり。」

「…今度も気ぃ付けや……。」

「は?何が?」

「男の嫉妬も醜いんやで…。」

「なんでそこで男子が出てくる。」

「自分よりモテる奴が女なんて面白いと思う輩なんぞおらんで。跡部も嫉妬しとったやん。」

「あー…ま、大丈夫でしょ。所詮私は女だし。」




撫子は家に帰りデータを自分のパソコンに入れ印刷、さらにコミュニティに載せ、数枚自分のサイトにも載せた。
時間を見ればシンデレラタイム。さっさと寝ることにした。

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