青春Destroy | ナノ


ストレッチパワー注入


「ストレッチパワー!!注・入!!と言う事で、レギュラー皆、二人組でストレッチしてもらいますよー。二人組は身長が同じような人と組んでねー。」

部活でストレッチをすることになった。撫子の一声で二人組が作られていく。
跡部と忍足、ジローと岳人、宍戸と日吉、樺地と鳳と。体格が似ている二人が自然に組むことになった。

「ねー、僕一人余っちゃうんだけど?」

ひとり余ってしまった滝は撫子に声をかけ、二人が組むことになった。

「だったら私と組む?」

「ん、了解。」

「じゃーまず一人地面に座ってー、足開いてー背中おしてやってー。右やって、左ねー。
じゃ、滝座って?」

「はいはい。」

う腐腐腐腐腐腐腐腐腐ぅ……いいじゃない?ストレッチ私大好きよぉお!?
それに今、歳の差CPにハマってるからね。宍戸と鳳の安定CPでないのが若干残念だけど、新たな可能性に俺はかける!

「いーち、にー、さーん―――…。」

(日吉、先にストレッチしてやるよ)
(はい。……っ、痛いです。宍戸先輩、これ以上押さないで下さい)
(うら、もう限界か?もうちょっといけんだろ)
(無理だから言ってるんですよ!バカですか!?)
(先輩に対してその言い方はねぇだろ、くらえ!)
(グっ…痛いって言ってるじゃないですか!)

ハァ、ハァ、美味しい。美味でございます!王道の先輩×後輩じゃねーの!しかも日吉持ち前のツンが発動して宍戸がまさかの鬼畜に見える!流石だ、流石だぜ!

「撫子、痛い。」

「ッ!?申し訳ありませんでした!じゃ、次は交代…。」

観察にふけって滝の背中を押さえていることを失念していた。思いのほか力を入れてしまっていたらしい。

「撫子、ストレッチ必要だよね?」

「いや、…マネだから…要らな……。」

「必要だよね?」

「……はい…。」

復讐されるフラグの乱立ちである。しかし、観察は止めないよ。それが生き甲斐だから!

(ふ…宍戸先輩、下剋上の時間がやってきましたよ)
(日吉…俺、先輩だからな?分かってるよな?)
(分かってますよ。それより先輩、下剋上の意味分かってますか?)
(え………?)
(下の者が上の者の地位を侵すことですよ)
(なッちょ、イタッ…グェぇえいたたたたたたたたあああ!!)

「あー…萌え。」

もう少し宍戸の声に色がったらバッチグーなんですけどな。しかし…これはこれで、おk!

「………撫子…それ、流石にキモイで?」

「む、キモイとは何事だ。私は腐女子として正しい反応をだな。」

「そうやなくてなって言うかそんな邪な思いしながらストレッチしとるんかいな……自分の今の体勢見てみ?ホンマ、キモイで。」

「ん?……滝様、少々強く押し過ぎではないかい?」

自分の今のポーズを確認すると足は180°に開いており、上半身がペターっと地面についている。新体操選手も真っ青である。

「ちょっと撫子、なんでそんなに体柔らかいの?僕の復讐意味ないじゃん。」

「フ…こればっかりは日頃の努力だと言って讃えてくれ。」

「チィッ!」

「じゃぁ次は背中合わせになって、腕くんで、一人の人が全体重を相手に預けて背筋ピーンってしてねー。はい、いーち、にー、さーん―――。」

(つ、次は俺からやるから!)
(どうぞ?……足、浮いてますよね?)
(う、浮いてる…ひ、日吉っこれ以上は…ッぁ、ガ!?いででで!デメッふざげんな!)
(俺は真面目にストレッチしてるだけですよ?先輩が固すぎるだけじゃないんですか?)

「はーい、交代ー。」

(フ、日吉さっきはやってくれたな。仕返しだぜ!)
(どーぞ、俺は平気ですんで)
(なっ!?)
(俺は古武術でそれなりに体柔らかいんで、人の背中に沿う程度のストレッチなら欠伸が出るほどですよ)
(激ダサだぜ!)

はぁ、はぁ、はぁ、hshs…。美味しい、宍戸はもう受戸でもいいような気がするぜ。そう言えば宍戸って穴戸って書いてもシシドって読めるんだよね。もう、穴戸でよくない?プギャァ。

「じゃー最後、馬跳びやってねー。」

「撫子、僕の馬になれ。」

「……その言い方ひどくね?」

「僕の下僕になれ。」

「もうそれ違うからな!」

(日吉、先に台になってくれよ)
(別にかまいませんが?)
(……もう少し低く)
(こうですか?)
(もう少しだ!)
(先輩、これ以上低くしたら意味無くなるんじゃないですか?)
(うっせぇよ!お前と身長かわんねぇんだからよ!)
(ふっ…先輩、無理なんですね。うわー…運動部に所属しておきながらこの程度のを飛び越えられないなんですか)
(なっ…飛んでやんよ!俺に不可能はない!)
((うわ!?))

「あッ!?」

撫子が見たものはその通りなんだが、宍戸が日吉を飛び越えようとした時、案の定と言いますか、宍戸は足を日吉の体にひっかけてしまい二人とも転倒。
ある意味くんずほぐれつの体勢なう。

(イタタタ…先輩、こういうの止めてくださいよ)
(うっせぇな、好きでミスったんじゃねーよ!お前こそ俺のペースに合わせろよ!)
(なに言ってるんですか、俺は十分考慮したつもりですよ)
(それによー、さっきから背中イテェし)
(それはお互い様ですよ、俺は足の付け根が痺れています。先輩容赦ないんですから、変な痛みが残ったじゃないですか)
(ハンッ、それこそ自分の体調管理を怠ったからじゃねーのか?)
(先輩が俺を押さえつけてきた癖によく言いますよ)

「お前ら自重しやがれぇええ!全国の私と同類のお方達が浮気はダメよって言うぞコルァアア!でも君達のCPも最高!新境地をありがとう!」

「「は?」」






――――――――――――
500000hit企画第7弾
蛙様リクエスト「氷帝(出来れば日吉君と宍戸さんセット)無自覚に腐系の人たちを喜ばせる行為をして主が萌える」でした。

やっぱり、喜ぶ行為を自然にさせようとしたらストレッチが自然に思いついたんですよね。

<< TOP >> 
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -