ただの相方 |
「丸井くーん!」 「お、ジロ君やっときた。」 丸井とジローが大型ショッピングモールへと遊びに来ていた。具体的に言えばショッピングモールの一角にあるスイーツ店に行こうと、約束していたのである。 「早速行こー!」 ジローが丸井の腕を引っ張る。 「おい、待てっ…ってあれ仁王と椿崎じゃね?」 丸井がふと目を向こうに移すと仁王と撫子が何か話してるところを目撃した。 「あー!ホントだC!ね、丸井君。二人の後追ってみない?」 「おぅ、面白いことになるだろうな!」 丸井がスイーツの話を蹴っても二人の後を追うことにした。何故なら冷やかしてやろうと言う思惑があったから。二人は撫子と仁王に気づかれないような位置から後を追う。 「よっす仁王。」 撫子は仁王を見つけたようで小走りで駆け寄る。 「おぉ来たんか、じゃ行くかの。」 「よっしゃ!今回はヘタリアの親バカパイレーツの現役時代のあわせをするからー…シルバーアクセとジャラジャラしたやつ買い行こ。あと、ブーツもいいやつあったらほすぃ。」 「りょーかいじゃ。」 仁王と撫子はデートなんかではなく、次にするコスあわせ(撫子→イギリス、仁王→スペイン)の小物の買い物をしに来た。今回は海賊服なためそれなりの貫禄を表すために宝石に見立てた小物類が沢山要るようだ。 「丸井隊長。二人はシルバーアクセの店に入っていきました!どーぞ。」 「うむ…ジロ隊員。見れば分かる、どーぞ。」 二人は撫子と仁王がシルバーアクセの店に入っていったのを目視した。 「何しにここ入っていったんだろーね?」 「知るかよぃ。仁王のデートコースなんて把握してねぇっつーの。」 「そっかー…あ!撫子の指にシルバーリングをはめました!」 「仁王のやつ、手が早すぎだろぃ!?っハ!そうだ、仁王のやつ、昔椿崎の事好きだったんだ…まさか今もなのか?」 「撫子も仁王の事好きなの!?」 「知らねーがもしかしたらかもしれねーぞ。見ろ、椿崎も満更でも無さそうな顔してるぜ?」 「まさか婚約指輪!?」 「それは気が早すぎだろぃ!あれだ、お揃で買うんだぜ?きっと。」 「あ、ホントだC!撫子も仁王にリング渡した!」 「俺の解釈天才的ぃ。」 「おい椿崎、これなんかどうじゃ?」 仁王が撫子の指に持っていたシルバーリングをはめる。 シルバーリングを吟味していた撫子は視線を自分の指へと移す。 「お!?良いじゃんこれ!好きだよ、こんな厨2ちっくなやつ。」 指にはめられたリングを見てみると髑髏をモチーフにしており薔薇もあしらわれているというなんとも厨2チックな物があった。 「どこにあったの?」 「こっちじゃ。」 と商品棚を指差す。 「ほほー…じゃ仁王はこれな。」 と撫子は蜘蛛モチーフのリングを渡す。 「いい感じじゃの。」 仁王の表情が少年の様に輝いた。 二人はリングを買い後にした。その後同じ様なやりとりが女性向けアクセ専門店でも見られた。 「ジロ君…あの二人って好き合ってたっけ?」 「うーん…でもあの時会ったっきりのはずだC…。」 「でも付き合ってなかったらあれはしないだろぃ…?」 二人が見つめる先の仁王と撫子は小腹が空いたようでクレープをそれぞれで買っていた。 「仁王…それちょっとくれ。」 撫子は仁王食べかけのクレープを指差す。 「……よかよ。」 撫子は仁王のクレープをほうばった。 「んー、美味しぃ!」 「俺にもくれ。」 「だが断る。お前の物は俺の物俺の物は嫁の物、だが嫁の物は俺の物。」 「ジャイヤン!」 「まままま丸井君!間接キスした!」 「見たぜ!椿崎って積極的だな。」 「よこしんしゃい!」 仁王がいきなり撫子のクレープめがけ顔を近づけた。ちなみに撫子は食べようとしていたのでクレープは撫子の顔の近くに持ってきていた。 「あっ!?」 「美味いのぉ。」 「き、さまっ。」 「丸井くーん!撫子の純潔がぁ!」 「仁王ー!こんな大勢の前でしてんじゃねー!」 二人には仁王が撫子にキスをしたように見えたようだ。 「てめっ…。」 撫子が怒る。 クレープを食べられたから? 顔をかなり接近させたから? NO、 「男のくせに睫毛がハンパなく長いとは何事だ!」 「いやそこかよ。」 思わず標準語でつっこんでしまった仁王。仁王は顔を近づけた事で何か言われると思ったようだ。 「くっそ、かなり屈辱的だ。腹いせにその睫毛引きちぎってやる。」 撫子は仁王の顔に手をかける。 「ストーッップ!」 「撫子!暴走するのは知ってるけど、暴走しないでー!仁王とチューとかしないでー!俺、そんなとこ見たくなぁああい!」 ブン太とジローが飛び出してきた。 「「は?」」 二人が言うには、このまま撫子からキスをすると思った。らしい、 実際は仁王の睫毛を引き抜こうとしただけなのだが。 「ジローに丸井君…なんで、ここに居んの?」 「ん?俺はねー丸井君とスイーツ食べに来たんだ!」 「なっ!?」 ジローはスイーツを食べて丸井君はジローを食べるんですね分かります。あ、逆かな? 撫子の顔がだんだんと緩む。異変に気づいた仁王。 「おまんら逃げんしゃい。」 「「え?」」 「いいから逃げんしゃい。」 妄想の対象になって大変なことになるぞと。 「お、おぉ…ジロ君行くぞ。」 「え?うん…。なぁお前、」 ジローは仁王に声をかける。ちなみに撫子は脳内にトリップ中。 「なんじゃ?」 「撫子とどういう関係?」 「(コス)友達じゃ。」 即答した。 「…そう……丸井君、行こ!」 ブン太とジローは目的のスイーツ店に足を進めた。 「おい撫子。」 「ん腐腐腐…なに?」 「俺らがピンクな関係に発展すると思うか?」 「いんや全然。それより仁王、二ーハイブーツを見に行きたい。」 「了解じゃ。」 ――――――――――― 30000hit企画の第一弾 紅姫様リクエストの 『ヒロインと仁王がショッピング(コスプレ用)を見た第三者(忍足、柳以外)サイド本人達は普通だがまわりから見るとバカップル』 です。 デートなんてしたことないからどんなデートコースなんてあるのか知りません…。この二人イチャイチャカポーに見えるかすらも分かりません…。 ごめんなさい、こんな駄作になってしまうなんて…これからは甘に対して精進します…。ちなみにコスのは管理人の願望でこれになってしましました。好きなんだ…親バカパイレーツ…。 |
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