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そして撫子は練習試合までにマスターの考察&あらすじにより鳳宍の漫画の下書きを完成させた。 まだ製本になど出来ないがこんなに長い漫画を描いたのは初めてだ。単行本一巻分はある。 疲労が蓄積されて今にも二次元に逝きたいと言いながら死んでしまいそうである。 「明日練習試合なのに…ペテンさんと合わせなのにもう…動けません…。 いや…頑張るのよ撫子!練習試合は不本意としてもペテンさんと合わせなんだ!」 撫子は自分を奮い立たせることに必死だった。 ついにやってきました。「ペテン」との合わせの日!でなく練習試合。 撫子は腐ってもマネージャーだからと集合時間1時間前に来ていた。優しいな撫子は、 タオルとボトルはいつもより準備する数は少ないから楽だった。中身を作って綺麗に部室の端に置いておく。 ボールを倉庫から出し本部に置く。 ネットは一人で張ることは難しいから他の人たちが来てからやろう。 そしてスコア表たるものをコートの数だけ準備する。余分に10枚ぐらいそれぞれバインダーに挟んで。 そんな準備をし始めて30分氷帝メンバーが集まり始めた。 「おはよう撫子。」 「おはよう滝。滝が一番乗りだよ。」 「おはようございます椿崎さん。」 「おはよう日吉。」 「おはようございます。」 「…はよ。」 「おはよう長太郎、宍戸。二人とも朝から仲良しさんだね。良い事だね!う腐腐―。」 「逃げるぞ長太郎!」 「え?…は、はい!」 腐と笑い始めた撫子は危険だ。それに気付いた宍戸は流石と言うべきだが長太郎と逃げたことは逆効果だ。 撫子の妄想を駆り立てる一因になる。 「愛の逃避行!」 「朝から電波放ってんじゃねーよ。アーン?」 「おはよう…ございます。」 「ぅわ、…オハヨウゴザイマス跡部サマ。樺地おはよう!」 「悪意を感じるんだが気のせいか?」 跡部の小言が始まりそうになる。跡部の小言は長い、お前は近所のおばさんか。 「樺地よ。跡部を部室に連れて行ってもらえないだろうか、このままだと制服のまま試合することになるからね!」 小言を聞きたくないから最もらしい事を言う。 「……ウス。」 跡部の命令第一でも跡部のメリットが最優先している樺地のため跡部を部室に連れて行った。 「おはよ、ジロー!」 「んー…撫子か、お休みなさい。」 撫子にもたれかかるジロー。 眠そうな目が可愛らしい。 「あぁんもう!お休みなさって!……じゃねーよ。ほらジロー起きて!今日は練習試合でしょ!」 ジローの目がカッと開かれる。 「そうだC!俺今日の日を楽しみにしてたんだ!撫子にも紹介するよ。俺の憧れる人!」 「ジローの憧れる人は今日の相手校に居るんだ。」 「うん、もうねカッコEんだよ!」 「そうだね。楽しみにしとくよ。ほら着替えてきな。」 ジローを見送る。 「おはよ!撫子!」 「おはようさん。」 「岳人おはよう!!今日もかわいい!……忍足もおはよ。」 「俺はついでかい。」 |
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