青春Destroy | ナノ


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ご機嫌な桃城と共に撫子はリョーマ他が待つ教室へ。

「あ!撫子さんお帰りなさい!お礼参りは済みましたか?」

「うん、済んだ済んだ。さて、一段落したし、次はどこに行こうかな?」

「撫子さん、そろそろ不二の弁論が始まる時間だが行かないか?」

「え、そんな時間なの?行くに決まってんじゃん!」

「では体育館に行こう。」

撫子一行は不二の出番を見に体育館へ。その移動中、撫子はあることを疑問に思った。

「そう言えば、なんで周助君は代表に選ばれてて、二人は選ばれてないの?選ばれるべき人種だよね?」

「あぁ、その事なんだが俺は予選会の時欠席してしまってな。」

「俺は万人受けする弁論を書かなかったからな。」

「へー、じゃあ結構この学校の弁論大会はレベル高いんだ。」

「そうなるな。」

「周助君すげぇな!因みに周助君のテーマは?」

「『イジメといじりと遊びと付き合い』だ。」

「ちょっと待てそれ物凄く重いテーマ出はないのかい!?」

「しかし内容的には興味深い物だったぞ。」

「周助君に不可能なしか!」

「撫子さん、今更っすよ。」

「……。」


「さて、体育館だ。」

一歩入ってしまえば体育館は静寂と、不二の声に占められていた。校舎側はとても活気が溢れ賑やかだというのに、ここはとても静かである。撫子達は静かに空いている席に座り、静聴する。不二は相も変わらずなトーンで原稿を読み上げていった。撫子達もすぐに聞き入るようになった。

「―――僕はこれからもこのテーマは続いていくと感じました。以上で代表、不二周助の発表を終わります。」

弁論が終わり、不二が一礼。本来ならスタンディングオペレーションをしたいところだがKYになるため自重。ちょっとパッション抑えていこうぜ。代わりに拍手を懸命にした。それから不二の姿を求めてステージの方へ一行は向かう。

「周助くーん!」

「あぁ、撫子さん達、来てくれたんだ。」

「うん、来ちゃったよー!とても訴えかけられる弁論でした!素敵!」

「フフッ誉めても何も出ないよ。でも、ありがとう。」

「その弁論って全国大会とかつながるヤツ?」

「多分、繋がるんじゃないかな?取りあえず都代表に選ばれて、関東代表になってかな?全国大会は。」

「わー…道のりは長いねぇ。」

「でも、テニスで全国制覇出来たから、僕にとっては不可能じゃないよね。」

「ソーデスネ!」

「そうだ、撫子さん。そろそろ外部からの訪問者は帰る時間なのだが。」

「え、もう?……誰か制服貸して!」

「止めておいた方が良い。バレる確率79%。点呼があるからな。」

「グハッ!?………仕方ない、来れただけでも良かったことにしよう!リョーマ、悔しいがここでお別れだ!達者で生きろよ!」

さらばだ、と言わんばかりに撫子はリョーマと言う誘惑を断ち切って駆け出した。

「撫子さーん!」

リョーマは断ち切られたくないように、撫子の名前を切なく叫ぶ。

「ッ後ろ髪を引っ張られる!吸引力マジパネェ!」

クルリと体を再びこちらへ向けた。

「撫子さん、真っ直ぐ前を向いて帰ると良い。越前のことは心配するな。」

振り返ってみるとリョーマの口を手塚が押さえている姿。

「ッッリョーマ、さよーならぁあ!」

「もがもー!」(撫子さーん!)

ごめんリョーマ、もっと一緒にいたかったけど、バレるの怖いし。その上、手塚君×リョーマ…御馳走様でした。口塞がれるってどういう事さ!?毛根が無くなってしまうではないか!息切れ動悸!!お医者様は居られませんかぁあ!?
撫子はテンションが高いまま帰宅し、サイトでの暴れっぷりは凄まじかった。と、柳と白石が語っていた。

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