青春Destroy | ナノ


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「コイツ等、俺らの前に居ったんすわ。撫子さんが登場したときにクスクス笑い出しよって、他の奴らはなんでウィッグをつけとらんのんや?って感じやったのに…そん時に違和感を覚えて、そしたら撫子さんが髪を切ったとき一気に顔が真っ青になってヤバいんとちゃう?みたいな反応しよったから亜久津さんが詰め寄ってみたら速攻で白状したんすよ。」

「あぁ…なんて間抜けだこと。」

「っ…別に反省なんてしてないんだからね!アンタが勝手に切っただけじゃん!私達関係ないじゃん!」

「ぁ゛あ゛?」

「「「ヒィっ!」」」

女子の発言に亜久津が威嚇した。

「亜久津さん、そんなに怒ること無いよ。」

「なんでっすか!?俺と違ってサラサラなストレートな髪質だったんすから切ったら勿体ないじゃないっすか!」

「いや…だからこれウィッグ。」

撫子がそう発言して被っていたウィッグを取る。するとハラリと落ちる地毛。ちゃんと長いサラサラな髪をしている。

「次にお前らは『は?ウィッグ?』と言う!」

「「「は?ウィッグ?…ハッ!?」」」

呆気にとられるメンツ。

「やー…この子等短髪ウィッグだけを切り刻んでズタズタにね。どこぞの闇突きさんみないにね。でも長髪ウィッグは無事だったから、またまた騙させていただきましたァん!」

「な、なんだよ…驚かせんなよ……。」

「すまんね、こういうパフォーマンスをしたら跡部に勝てるかと思ったんだ。実際勝ったけど。残念ねぇ!君達の愛しのアトベサマが優勝しなくて。ザマァ。」

見下し笑う。

「で、椿崎さん、この子達の処分は?お咎め無し?」

「んー…別に私は親しくない人から暴言を吐かれても辛くねぇし、身体にも傷ついてねぇし私からはお咎め無し!」

「「「ほ、ほんと!?」」」
お咎めなし、と聞いた瞬間女子達は心底安心した表情を浮かべた。

「ただし、君達がズタズタにしたウィッグは演劇部の物だから学校の備品なんだよねぇ。だから弁償しな?一個最低20000円と考えた方が良いんじゃないかな?コスなんかで使うウィッグよりもクソ高級品だから。何個だ?ひーふーみー…20個、わぁお40万円か…ま、頑張ってねぇ。部長さんには私から話通しておくから、生徒手帳、出せ?」

「へ?」

「生徒手帳、出せ?銀華中女子。殴り込みに行くぞ。」

撫子にしては珍しく女子に脅しを使った。我が子猫ちゃんの部活の物をぶっ壊されたから。

「「「は、はいぃ!」」」

女子達は大人しく生徒手帳を撫子に手渡した。

「ん、確かに。コピーしたら返してやんよ。お前らの学校に郵送してやんよ。だから安心して、帰れソレントへ。」

「「「ヒィイイ!」」」

跡部様ファンクラブ、銀華支部の三人組は逃げた。

「椿崎ー、あれでよかったんか?」

「まー取り合えずは、ミスターコンでは優勝出来たがら基本今機嫌いいよ?」

「もし優勝出来んくてこういう展開になった場合はどうなるんじゃったんじゃ?」

「ん?そんなの簡単だよ。一生消えないトラウマを脳内にしっかり刻んでやるだけさ。私、最近2chで色々サーフィンしたから詳しいよ?」

「…遠慮しとくぜよ。」

「ねぇ部長ー、やっぱ明日の練習試合ぶっちしましょーよー。ミス、ミスター総なめしたテニス部の演劇っすよ?見ないと損すよー。」

「赤也!なにを言うか!たるんどる!」

「ヒィ、副部長っ!でも副部長、みんなでやれば怖くないっすよ?」

「ふざけるのも大概にせんかぁああ!」

赤也に向かって拳を振り上げた。赤也はそれから逃げるように走り始めた。

「ご、ごめんなさぁあい!撫子さん、絶対データ下さいねぇ!」

「うん、約束するぅ!」

「フフッついでに俺たちも帰ろうか。」

「「「イエッサー!」」」

「じゃあね、椿崎さんとみんな。」

「バイバーイ!」

撫子とその他は帰宅する立海メンツを見送った。

「しかし難儀やなぁ。演劇を見れへんて…。」

「別にええやないですか、俺らは見れるんすから。撫子さん!明日楽しみにしとります!」

「おう!楽しみにしといてくれ!」

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