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「ピィッ!?」 「椿崎がヴィーナス…プップリィ、ブホッ!」 仁王が思わず吹き出した。 「仁王、テメェ後で覚えとけよ!観月君マジ勘弁して下さい確かにプゲラとか言ってマジごめんなさいお願いですからポエムの実弾攻撃は止めて下さいお願いします!マジで本当、そんないい声で歯の浮くような台詞言われたら私の耳が孕むどころかブッ壊れるからぁああ!」 「嗚呼!なんと言う事ですか!確か耳が孕むとは撫子さんの世界ではほめ言葉でしたよね!撫子さんから誉めていただけるなんて…。」 「赤澤君か!教えたのは!」 「俺じゃねぇ!ダーネだ!」 「ダーネって誰だ畜生!一般常識ではあんま言い意味じゃねーから使ったのに!」 「まるでここは天国、…いやそんな安易な言葉では表現し難い楽園…エリュシオンです!嗚呼、厚かましいようですが僕は撫子さんのお父様になりたい!何て理想ッ撫子さん貴方の誕生日には貴方の望む物を捧げたい!僕は貴女を僕の視界の中に入れ続けるためには私の運命を絶とうとする神さえも打ち砕いてあげます!」 「え、ちょ、っちょっとタンマ!」 「なんです?僕の愛しい撫子さん?」 「み、観月君…ってさ…S○und H○riz○nって知ってる?」 「?はい、知ってますけど?好きですが…。」 「なん…だと!?」 「もしかして撫子さんもご存じなのですか?」 「知ってるも何も、大好きです!ローランです!私の中での観月君への価値観が物凄く鰻登りですよ!」 サンホラ好きに悪い奴は居ない!そもそもサンホラ好きはなかなか居ないんだ!だったらどんなにちょっと苦手でも同士は大切にすべきだ! 「んふ、これは神が私に授けてくれたギフト!撫子さん、僕と一緒にアビスへ行きますか?」 「そのお誘いなら喜んで!むしろ私が誘ってやんよ!あー!リアルに知ってる人が居るだなんて思いもしなかった!Romanを探しに行きませんか!」 「幸せにおなりましょう!僕となら撫子さんを幸せにいたしましょう!」 「だが断る。折り合わせ死にたくない!」 「…おーぃ、椿崎ーソイツのこと苦手じゃないんか?」 いきなり観月に対する態度が180°変わって接する撫子の姿に仁王がひいた。 「バッカ!お前バッカ!サンホラーはな、希少なんだよ!最近は進撃から存在を知った国民は居るが、こうやってディープに話をすることのできる国民はそうそう、居ないのだよ!観月君の声+セリフは腰砕けるかもしれねぇが!そんなの二の次だぜ!」 「すげぇ強欲な奴じゃ!」 「良いんだよ、私は松永さんをリスペクトしてるから!欲しがれば良いんだよ!」 「赤澤。」 転んだまま色々と恐怖で動けていなかった赤澤に観月は声をかけた。 「…な、なんだ?」 「心底サンホラを好きでいて良かったと思いました。」 「そうか…それは良かった。」 「バカ澤センパーイ!あ、間違えた赤澤センパーイ!」 「お前それ意図的だろ。」 教会の扉が開かれて今度現れたのは気が弱そうな少年がバカ澤先輩と叫びながら入ってきた。さらにその少年の後ろから口がアヒルのような少年。 「…えーっと……誰だったっけ?」 確か対戦したはずだけど、流石に覚えていないよ。 「撫子さんですね!僕は金田です!」 「俺は柳沢だーね、笑顔ユーザーのアヒルって言った方が分かるだーね?」 「!?アヒルさん…だと!?」 アヒルとは笑顔動画で【自由に歌ってみた】を投稿している人気ユーザーである。自由にと言うのがポイントで出オチがかなり多い。自由に歌ってみたという事で、ラップなどを合間合間に入れていてその歌詞が暗喩をかなり使っており綿密だったりする。また、ダーネダーネと連呼したり、自由主義である。 「そうだーね。知っておいてくれて嬉しいだーね。」 「こちらこそですよ!私なんかをっ……ってもしかしてラップ部分の歌詞を考えてたのって観月君だったりする?」 「よく分かったダーネ。そうだ、この前撫子さんがうpしてたぜんざいPとのコラボ曲を自由に歌っても良いだーね?」 「えッ!?歌って下さるのですか!?それは光栄ですけど、あの最速高音シャウト曲…いけますか?」 「…努力するだーね。」 「もー!柳沢先輩!話脱線しすぎです!僕達は知らせを、知らせるためにここに来たんですよ!」 |
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